カミガカリとしての力は物質変化系及び知覚強化。感覚器官、特に聴力に優れており相手の“嘘”を見抜くことが可能。さらに既存の物質を変化させ自在に操ることができ、自身の武器の刀身を千に迫る小さな刃に分裂し、対象を斬り刻むことを得意とする。

紅桜(あかさ)一族。異能者とも呼ばれるカミガカリを輩出してきた家系。本拠地は奥多摩。古くは鬼と交わったある武士が興した名家であり、現れる魔に対抗するため強いカミガカリを家に取り入れ続けてきた。そのお陰で紅桜一族の者たちは様々な能力を持っている。だが、必ず“韋駄天(ハヌマーン)”の力を必ず発現している。

紅桜正風もまたその家系に生まれ、超常の力を持った存在達の教育を受けてきた。辛く厳しい生活ではあったが、苦楽を共にする一族たちと唯一の肉親である妹「蘇芳」たちのお陰で前向きに暮らしていた。

だが、前当主が病によって亡くなり現当主になった時、より血を濃くするという目的で急進的な戦力増強を行い始めた。訓練は苛烈さを増し、遂には修練場に七日間閉じ込め最後の一人になるまで殺し合わせる……所謂【蟲毒】を実行するに至ってしまう。命の危機を覚えた正風は、この家から抜け出すことを決め幾人かの仲間と共に監視の目を盗み脱走することに成功する。しかし、途中で仲間たちとはぐれてしまい、行き倒れそうになっていたところを【名残財閥】の代表「岩崎隼太郎」に救われる。

それ以降しばらくは隼太郎の下で外の世界を知りつつ、彼の薦めで創設間もない【邏卒隊】へと入隊し今日へと至っている。

・明治日本の東京治安維持機構、邏卒隊に所属する男性。
・性格は冷静沈着かつ真面目、規律に則りそれをそれを他者にも促す厳格な人物。
・口調は尊大。どのような相手にも上からものを言うように言葉をかける。

・刀を千の刃へと分かち、相手を斬り裂く