本名：鹿狩　雅人（かがり　まさと）

ジャームによる交通事故により一度は死亡したものの、後にオーヴァードとして蘇生。
その後は特に問題行動等を起こすことなく病院から退院し、目的無く彷徨っていた所FHからの勧誘を受けそれを受諾。
現在はセルリーダーとして”誰かの生きる場所”を作るために日々を生きている。
なお、セルの経営（主に食費や光熱費等々）は教師時代の蓄えや自らの保険金（世間的には既に死んでいるため）を元にしている。

そしてその中身は事件を通して決定的に変わっており、彼はもはや自らの身を鑑みる事は一切しない。
誰かの為に文字通り”決死”の思いで行動しようとする。
いくら傷つき　撃たれ　燃やされ　嬲られ　死の淵に立とうとも、敵対する者に対して歩みを止めることはない。
その様はまるで『死を望んでいるかのようだ』とセルメンバーは揶揄したという。

自らが率いるセル”旅立ちの宿”においてもその傾向は変わらない。
『自らの欲望のためのひと時の宿になればそれでいい』と彼は言う。

なお、彼が名乗る”404”という名はインターネットのリンク切れ等を意味するHTTPコードに由来しており
「既に存在しない、失われたもの」を意味している。

ブラックドッグのピュアブリード。
電気を操るシンドロームの持ち主だが、体外にそれを放出して何かを為す事は苦手である。
代わりに体内の電気信号を操作して肉体を動かしたり感情を制御したりすることを得意としている。
応用すれば人間の限界を超えた出力での活動を可能とし、その反動は自らを律する（本人談）ことで乗り越えているという。

今でも鮮明に覚えている。
身体から漏れ出す血、同じように地面に横たわった”彼女”、狂ったように笑った男の声
最期の力を振り絞って伸ばした手は、彼女の冷たい”死”の感覚しか私に伝えてくれなかった。
そこで私は死んだ。そう、死んだはずだった。


だが、私は何故か生き延びた。生き延びてしまった。

病院のベッドで事件について報道したニュースを見たときも
FHという組織が”オーヴァード”なる存在を説明してくれたときも
……彼女が死んだ、と知ったときも　私はずっとその事を考えていた。




死ねばきっと　彼女の元へいける。

彼女と共になれる。

―――だから、早く私を殺してくれ　　　と