何の取り柄もない高校生。だがその裏の顔は、泣く子も黙るエリートエージェント！……を目指すひよっこFHエージェント。
素質は高いが、コードネーム以外、大した肩書はない。
大言壮語ばかりで、実際に彼が成し遂げたことは多くはない。だが諦めの悪さは、特筆すべき長所の１つ。
一度自分が望んだことは決して曲げようとしない。だがそれを手にするためには手段を選ばない。

陰惨な過去を笑い飛ばすような、明るい性根の持ち主。
好きなことは挑戦。諦めることが大嫌い。

両親の顔は知らない。駅のロッカーで見つかった捨て子であり、児童養護施設に引き取られた。
「空気は読めないけど根はいい奴」扱いをされながらも、彼は彼なりに日常を愛し、満足して日々を送っていた。
だがその日常は、一年前のある事件をきっかけに崩れ去った。

暴走するジャーム。崩れ落ちる校舎。積み上がる友の屍。遅参しては事態を我が物顔で片付け始めるUGN(正義の味方)。
ぶつかり合うエフェクトに当てられ、彼のうちにあったレネゲイドウィルスは活性化した。
望むのは支配の力。ただ見ていることしかできなかった屈辱は、やがて「すべてを思いのままに操りたい」という欲望へすり替わっていった。

UGNの監視から逃れFHへ所属する事となった彼は、『疑似降霊者(デミネクロマンス)計画』と呼称された実験に参加し、大陸にて発掘された英霊の遺物を触媒として、その戦闘技術を脳内に"焼き付け"た。

その後は流れ者として様々なセルを渡り歩き、数多の作戦に参加した。
人を殺し、組織に裏切られ、あるいは助けられ。
あるときはステイト・オブ・グレイスを急襲し、またあるときは裏切者の始末を依頼され、またあるときは無垢なUGNチルドレンを手に掛けた。
裏社会にもみに揉まれた彼だったが、その魂がすり減ることだけは決してなかった。

今はFHセル「スネークアイ」にて辣腕を振るう『凶星の魔女(マレフィクサー)』に高校生としての身分を用意してもらい、一時の平穏を取り戻している。

ウロボロスのピュアブリード。
薙刀の遺物を触媒とし、大陸で高名な武勇がある、ある英霊を降霊させることができる。なお彼自身はその英霊のことを何も知らないし興味もないため、詳細は不明。
その得物捌きは、斬撃・刺突・打撃・投射のすべてが卓越している。英霊自身もオーヴァードであった可能性が高い。

また、記憶の深層を開放することで、実態のない影として、同じ時代の英霊たちが召喚可能となる。
この影に触れたオーヴァードもまた、彼と同じように故人の記憶を一時的に刻み込まれる。
彼が滲み出す汚染(メモリーハザード)と呼ばれる所以はこれにある。