容姿・経歴・その他メモ

　ここ数年は日本を拠点としている日系人。
　元FH。"プランナー"都築京香の失踪・離反の際、そこに乗じる形で所属をゼノスに移した少女。
　登録上の所属はゼノスとなるが、現在はあくまで協力者としての立場を貫いている。
　おおむね依頼を請けるかたちで各地を飛び回っており、ゼノスとして活動する際を除けば、『迎撃』と『目くらまし』に特化した能力を併用した人物警護が主な仕事。

　護衛対象以外に見せる姿の容赦のなさと、その炎のような赤毛から、死の前兆として現れる愚者の火をコードネームとする。

性格

　外交的、強気、能動的。コミュニティを重んじるが、最後には利己をとる。
　柔らかい口調でずけずけと人に突っ込んでいくうえ、パーソナルスペースが狭い。ハヌマーンシンドロームによる身軽な体を活かしてあちこちへ潜り込んでは、ゆるい態度で相手の緊張をほどいていく。
　非常に「付き合いやすい」相手だが、もちろんそれは互いに踏み込まないことの裏返し。
　あくまで自分は自分、他人は他人。最終的には「自分の勝利／生存」をもっとも優先させる、やさしいが容赦のない仕事人。
　元FHとしての、そして元ストリートチルドレンとしての経験がそうさせたのか、仕事と私情を切り分けることに長ける。
　手にした遺産によって高められた勝利への欲望を「確実な勝利のために、必要なことを必要なだけする」と割り切ることで程よく飼い慣らしている。

　そのように有能なエージェントだが、それは遺産による感情の増幅をいいように使っているだけ。
　任務よりも私情を優先させる場や親しい誰かといる場においては、根にある臆病で後ろ向きな性格を垣間見せる。
　喪失と痛みの恐怖に堪えながら自分とそして妹を優先し、そのために他者を踏みつけにすることへの罪悪感を抱えながら、いつか真実から目を逸らしつづけたことへの報いが現れることを恐れている。
　普段の外向的な性格も任務中の割り切りも、〈槍〉による精神干渉と付き合う上で得たペルソナでしかない。
　オンのときは三つ編み。オフのときは髪の毛をおろす。

経歴

　物心ついてすぐ。
　偶然の経緯の中で手にし、契約することになってしまった遺産──光神ルーの握った槍とされる〈ガエ・アッサル〉を狙って現れたオーヴァードによる襲撃で、姉妹は両親を失った。
　その事実へのショックでトーカが遺産の力を暴走させ──その結果としてゼノスの前身となるFH日本支部、"プランナー"都築京香の一団に暴走を収められ、敵味方双方のエージェントは壊滅するという結果を残したうえで、かろうじてその命を救われることとなる。

　────『あたしのせいだ』。
　たとえ遺産を手にしたのが少女の過失でなかったとしても、この結果を引き寄せたのは彼女と、彼女が適合した遺産によるものだった。
　そのときから少女は、妹の失われた人生を取り戻すために自分のすべてを注ぐことになる。

　遺産につきまとう数奇な運命に翻弄されたすえ、彼女がプランナーの手を取ることを予測されたうえで。
　少女はある程度、融通を利かせた立場にいることが許された。
　UGNの真似事をすることを依頼して、事故当時の妹の記憶を隠蔽することを願って、それを許された。
　できるかぎりたったひとりの家族の傍にいるために、必要な仕事以外は拒否をして、それを許された。

　すべては遺産である〈槍〉と、それを扱う少女の力量のために。ファルスハーツという組織は、身寄りも財産もない、力だけを持て余した少女が生き抜くには十二分の居場所だった。
　だけどそれも、力によって社会基盤を無理矢理打ち立てた後には不要の居場所だったから。
　彼女と妹を救った"プランナー"の敗北・離反による混乱に乗じて、トーカはひそかに組織を抜けゼノスへと所属を移した。
　その後は現在のある程度気ままな立ち位置を確保して、成長した賢く聡い妹に勘付かれないよう後ろめたいことを減らした。妹をきれいな体で明るい社会へ送り出すために、少女は優しい嘘をつき続けている。

遺産〈アッサルの槍〉

　ガエ・アッサルとも、屠殺者とも、アラドヴァルとも呼ばれる魔槍。
　光神ルーが、自らの父親を殺された賠償として受け取った黄金の槍。
　一度血をこぼせば誰も生かしておかないと謳われる遺産。
　敗者の血を啜り、使い手へ永遠に勝者であれ、勝利を追求せよ──報いを与えよ、という欲望を際限なく高める。
　イヴァルと唱え投げれば敵へ過たず命中し、アスィヴァルと唱えれば手元に戻る特性を最大限活用し、トーカはこれを主に投げ槍として使用する。

妹

　血のつながった実の妹。彼女のすべて。
　オーヴァードではないが、トーカの職業と彼女の能力を理解している。
　仲は良好に見えるが、たがいに線を引くような関係。妹はたったふたりで生きる中で自分のためにさまざまなものを捨ててきた姉に負い目があって、姉は『ぜんぶ自分のせいだ』と打ち明けて拒絶されることを恐れ、負い目を感じているからだ。

ハンドアウト

セッション履歴