■彼女の本当の経歴

元々は暗殺者一家の生まれ。当時の彼女に感情はなく、生まれた理由も生かされている理由も暗殺の道具としてだった。
言われたことを淡々とこなした。一度教わったことを忘れない。その姿は端からしたら機械のようだったかもしれない。
彼女の時が動き始めたのはあのダキウム鉱山の"リエラ鉱山"が謎の大爆発、"リエラハザード"の時だった。
何が起きているのか、何故かあの時本能的にすべて理解した。あれはよくないもので、我々はつくりかえられているのだと。
そして自分を操っていた家族は全員ジャーム化し、彼女は家族全員を殺した。これが今までの怨念だったのか、最後の慈悲だったのかわからない。
その後、司令塔を失った機械は自分に何もないことと何をしたらいいのかわからなくなった。
自由にはなったが目的がない、意志もない。生きたいと思う心すらまだ育っていなかった。
その時、一人の老兵に拾われる。
彼はダネスティ侯爵の側近の騎士だった。
何故彼女を拾ったのか、何故彼女だったのかはわからないが、その日からその老兵の世話となる。
老兵は彼女に人としての生き方と、基礎をしえてくれた。
だが、なかなか感情、心といったところははぐくめなかった。
そんなある日、とある屋敷へと連れていかれる。
それはダネスティ侯爵の屋敷であった。
当時まだ幼いクララと会わされ、面倒を見てほしいと言われた。
子供ではあるが人を仕事とはいえ殺したことがある自分が赤子の面相を見る意味は理解できなかったが、上からの命令と彼女はとらえクララと過ごすようになった。
クララは些細なことで笑い、悲しみ、喜び、泣いた。
ある日クララからお花の冠をもらった。胸が何といえばいいかわからない、ぬるま湯につかっているかのような、そんなむず痒い状態になった。そのことを老兵に話すと嬉しそうにしていた。
クララと過ごす日々は彼女に彩をくれた。クララと過ごすことで感情を知った。
クララがレディと言える歳となった時、彼女は老兵の元騎士の訓練を受け、クララの護衛としてつけるほどになっていた。
その頃には昔の面影はなく、表情は豊かに、嫌なものはいやだめんどいと言えるようになっていた。

あとのことは何も変わらない。クララからの命令でデザートミラージュに身分を隠して入隊し、”小さき黒陽”を見て、襲撃してきた"亀裂の空"〈ママラガン〉の元につき、クロドヴァに囚えられているクララを救出しようとしている。

「国のこととか民のこととか、正直どうでもいいよ私は。でも、あんたらいなきゃクララは泣くんだ。あの子、一度泣いたら頑固で手が焼けるんだ。だから、あんたら(国民)も助ける。うちの姫のわがまま、付き合ってくれよ」

■クララとの関係

姉妹のような、友人のような、先輩後輩のような、よくわからない距離感。
ただ言えるのはクララは何にも代えられないほど大切な存在である。
まだ若い彼女が国を背負うと決めたなら、倒れたくないというのであれば、彼女はクララの足がなくなったら自分の足を差し出すほどの覚悟はある。

■秘密

多分恋愛としてクララのことが好き。
でもこれは本人もわかっているようないないようなところ。
自分はいつか戦場で死ぬだろうとも思っているのと、クララには心の底から幸せになってほしいのでこのことは自分にも内緒。（イージー:完全演技）

ロイス:クララ・ダネスティ P 好意/〇N 悔悟

■知識欲

自分というものを個と認めるようになってから知識を蓄えるのが面白いと思うようになった。
幼い頃は人を殺すための知識以外知らなかったため、それ以外のことを知ることが面白かった。
その中でもひときわ引かれたのが電子工学だった。
読めば読むほど、触れて組み立てていけばなぜかわかってしまう。
これは覚醒したシンドロームとの相性が良かったからかもしれない。

■その他

首のネックレスはクロドヴァに引き渡されるときにクララから渡された。
いつか返すと約束をしている。