容姿・経歴・その他メモ

髪

灰

瞳

金

肌

色白

アレナ・ユーティライネン

●概要
　機械めいた手枷を付けた10代前半程の外見の少女。その正体は、UGNが極秘に所有する“対オーヴァード殺戮兵装”にして、かつて街一つを滅ぼしたレネゲイド災害「ロヴィアタルの微睡の泥」の宿主である。

●因子型概念遺産:ロヴィアタルの微睡の泥
｢ロヴィアタルの微睡の泥｣とは、フィンランドにて発見された形を持たない概念遺産である。その最大の特徴は“オーヴァード・ノーマル問わず誰とでも適合・感染し、初めに適合した宿主を中心として次々と伝染していくこと”である。フィンランドにて最初に起動した際には宿主の能力も相俟って街一つが一夜にして滅んでいる。

●経歴
　十数年前、フィンランドの小さな田舎街に住むとある少女に、一切の前触れなく「ロヴィアタルの微睡の泥」が感染。直ちにオーヴァードへ覚醒・暴走し、少女を宿主として瞬く間に感染が広がっていった。デイビット率いるR災対ルカ班が鎮圧に成功したものの、結果として感染の中心となった街の生物は全滅。唯一の生存者であった宿主の少女、当時15歳のアレナ・ユーティライネンのみが保護された。

●対オーヴァード殺戮兵装
　保護された後に問題となったのは彼女の処遇だった。街一つを滅ぼし、低いとはいえ再発のリスクすら抱えているが、UGNとしてジャームでない者を殺す・冷凍保存するのは倫理的に問題があった。そこで、デイビットは彼女を“対オーヴァード殺戮兵装”として運用することを提案し、可決された。これはUGNの制度の穴を突いた抜け道のようなもので、彼女を“有事の際に運用される兵器”として扱うことにより、研究施設送りにされるところだった彼女をR災対内で保護することが真の目的であった。そのため、データ上彼女には人権が存在せず、日常的に能力制御用の手枷が付けられており、居住区域外への外出も制限されている。

●性格
　性格は短気で乱暴者。とは言えなんだかんだ義理堅く、しばしば日本のヤンキーに形容される。保護された当時はこの世のすべてに諦観していたが、デイビットと接していく内にこの様な性格になった。

●能力
　能力は「過剰再生・怪力」。イモリ・プラナリア等、高い再生能力を持つ生物のキュマイラ因子を持ち、ソラリスの化学物質操作も併用することで異常な程の再生能力を持つ。しかし、遺産の侵蝕と再生能力が常に拮抗しているためか、彼女自身がその再生能力の恩恵を受けることはない。彼女の能力が真価を発揮するのは遺産を併用した時である。「ロヴィアタルの微睡の泥」にはもう一つ能力が存在する。それは“宿主のオーヴァード能力を増幅し他の感染者へ付与すること”である。味方に向ければ少々の負傷なら気にせず突破できるタフネスと怪力を付与し、敵に向ければ過剰に再生した己の肉体に押し潰される、あるいは瞬時に細胞寿命を使い果たして死亡する。つまり、超広域の戦術支援と戦術攻撃を同時に行う事が可能なのだ。しかし、その危険性から、普段は手枷型の制御デバイスにより能力を封じられており、R災対隊長格の号令でのみその枷は解除される。彼女は正真正銘のレネゲイド災害。その能力は規模・出力共に非常に強力である。


以下更に暇な方向け↓
　「因子型概念遺産:ロヴィアタルの微睡の泥」とはフィンランド神話の悪神に起源を持つとされる遺産で、実態が存在せず、言語を介さずに伝染するミームのような遺産である。その最大の特徴は“誰にでも適合してしまうこと”。本来、遺産というものはごく一部の適性を持つオーヴァードにしか適合しないとされているが、この遺産はオーヴァード・ノーマルを問わずに誰にでも適合するという特徴がある。最初に適合した者を「宿主」とし、そこを中心に不可視不可触のミームが伝染していくのだ。その伝染速度、範囲には現状限界が計測されておらず、制御を外れ暴走した場合どれ程の災害となるかは予想がつかない。事実として、この遺産が最初に観測された際の暴走では街一つが一夜にして滅んでいる。その正体は完全に謎に包まれており、細菌やウィルス、ナノマシンとも言われているが、そのようなものはこれまで発見されていない。そもそも、実態が完全に存在しないため遺産かどうかすら怪しく、出土した資料を基に便宜上そう定義しているに過ぎない。ただ一つだけはっきりしていることは、この遺産が人類を滅ぼすために造られたらしいことである。

セッション履歴