幼少期＿

彼女自体が望まぬ出産であったため、両親からは無視という名の虐待を受けていた。加えて、物心ついた時にはすでにオーヴァードだった。そのためか、家にいても誰も遊び相手はおらず、オーヴァードであるため人との関わりを自発的に避けるようになる。
結果、大抵は人があまり寄り付かない寂れた神社に遊びに行っていた。
その神社は本来無人であるが、彼女の遊びに行く時は、決まって狐の耳飾りをした小綺麗な巫女が居た。
巫女は、自身の能力操作が不安定な彼女に、能力の使い方を教えたり、遊び相手になったりと、色々な世話を焼いていた。
いつしか、彼女は自然と神社で生活するようになっていった。

襲撃、そして・・・

いつも通り社内で巫女から能力制御についてを教えてもらっていた時、神社がFHの襲撃を受ける。
目的はレネゲイドビーイングである巫女の確保。
激しい戦闘の末、彼女は死の縁を彷徨うが、死に際に巫女が《融合》を使用し一命を取り留める。体の主導権は巫女のまま、FHエージェントを倒しそのまま巫女の意識は途絶える。
少しして意識が戻り、彼女が最初に目にしたものは、立ち込める"死"の匂い、融合の副作用によってもたらされた狐の尻尾や耳や浮かぶ狐火、落ちている狐の耳飾りだった。
その後、現場に駆けつけたUGNイリーガル「早乙女 律」によって重症の彼女を応急処置、即時UGNによって保護された。
結果として彼女は一命を取り留めてはいるが、後遺症として巫女と一体化し、｜奇妙な隣人《ストレンジネイバー》と判定。

現在

第一発見者である早乙女 律に懐いており、訓練施設にて度々一緒に鍛錬をしていた。
後にコードーネーム:｜血喰らう狐《マジリモノ》としてエージェントに採用される。その際に改名、恩人である「早乙女 律」の苗字を取り「早乙女 月己」と名乗るようになる。

オレンジの髪、ダボっとした猫パーカーを常にフードまで被り、耳には狐を模した耳飾りを常につけている。
常に気だるげであり

・｜血喰らう狐《マジリモノ》/早乙女 月己
ブリード：トライブリード
シンドローム：ｷｭﾏｲﾗ/ｳﾛﾎﾞﾛｽ/ﾌﾞﾗﾑ=ｽﾄｰｶｰ
N市支部所属のUGNエージェントにして、その身に宿るレネゲイドビーイングと共生する戦闘班エージェント。常に狐の耳飾りをしており、よく自身の尻尾を発現させては一人遊びをしていたりする。あまり過去の事は話したがらず、彼女の経歴などを聞き出そうとすると嫌そうな顔をされる。
その身に宿る物の影響でゼノスとの接触もあり、組織への勧誘もされたが彼女は断っているとの事

彼女の能力について

｜血狐《ケッコ》・｜発現《カイホウ》

自身に住まうレネゲイドビーイングである巫女と融合し、尻尾、耳、狐火が実体化する。
尻尾、耳は本物であり、キュマイラの中でも肌触りや見た目はとても優れていると言える。
狐火は実際に燃えており、吸収した血を燃やしているように見える。
また狐火は不定形であり、様々な形を取る。

｜血狐《ケッコ》・｜呪断《ジュダン》

狐火を刀に変形させ対象を斬る。
この際、相手から血が出た場合、その血を吸収し、以降の狐火が強化される。

｜血狐《ケッコ》・｜呪断再演《ジュダンフクショウ》

全ての行為を放棄した上で狐火によるカウンターを行う。
火はただ血を欲しているように見える。

神社

：街外れの山中にある神社ある廃れた神社である。たいして手入れもされておらず、本来なら荒れ果てるはずだが、常に一定の手入れがされている。鬱蒼とした森の中に存在するため、日中から暗く、妖怪やお化けが出る等の噂も後を経たず誰も近寄りたがらない、

巫女

：神社に住み管理をしているように見えるごく普通の巫女。しかしその正体は過去、神社に住んでいた巫女を模倣するレネゲイドビーイングであり、キュマイラ・エグザイル・ブラム=ストーカーのトライブリードというトライブリードで非常に珍しい個体。住み着くようになった月己(旧名:一花)の面倒をよく見ており、彼女に能力制御を教えた一人目の人物である。何度か能力を使用するうちにFHのワーディングに引っかかり拉致されそうになるが、月己と共に抵抗する。その最中、当時の月己は戦闘に関しては未熟なため、参加はしたものの戦闘不能になる。しかし死に際に巫女が月己に対して〈融合〉を使用、月己の体を借りてFHエージェントを皆殺しにする。結果として月己の命は助かったが、死に際の月己に融合した事、そもそも月己のシンドロームが同胞喰らいのウロボロスであったことから、巫女の自我は月己の精神にそのまま定着してしまう。

拉致事件について

：当時、FHがさまざまなレネゲイドビーイングを研究所に拉致し研究していた。そして当日、FHの目的はトリアブリードのレネゲイドビーイングである巫女の勧誘、不可なら拉致である。当然巫女は却下、戦闘となる。開始してすぐワーディングが検知されため、UGNは近場にいた早乙女 律を派遣。当時の状況報告として上がったのは血だらけの幼い少女と干からびたFHのエージェント達だった。