15年前、任意参加のレネゲイド実験にてオーヴァードへと覚醒。任意参加とは言いつつも、ほぼレネゲイド研究者の父親に強制される形での参加だった。その為、霧雄は父親に対して侮蔑の感情を抱いている。

チルドレンの頃、自分の傍には優れた支援能力を持つ後輩が居た。突き抜けた天才とも呼べる実力を持っていながら「自分なんか」と自己卑下をする彼に苛立ちと劣等感を感じた。君が無能なら、俺は一体なに？
時が流れ、彼は支部長になった。支援能力にさらに磨きがかかり、自己卑下は相変わらず。それでも支部長として、この町を守り続けている。
あぁ、彼が責任を投げ捨てて逃げ出してくれれば良かったのに。そうすれば『いざという時には逃げ出すような奴なんだ』と軽蔑する事が出来たのに。それなのに「自分は支部長に相応しい人間では無い」と言いながら、彼は一度も逃げ出さなかった。俺自身も、彼が逃げ出すような奴ではないと理解出来てしまっているのだ。