容姿・経歴・その他メモ

「こくう、といいます。こくうはこくうです」

「てもとには、なにもないです。なにもない。なにも」

「でも、てれーずがいってます。こくうのちからは、だれかをすくうことができるのだと」

「こくうのてはからっぽです。だからだれかのてをにぎれます」



片言な話し方をする人物。日本語としてもどことなく間違いではあるが……。

真っ白な髪に真っ白な瞳。

少女のような姿をしているが、現在は「UGNエージェント」として仕事をしている様子。

その本質を知る者は、本人を含めてだれもいない。



ーーーーー以下、調査資料記述より




ーーー支部長、このデータは？

ーーー分かるだろう？……何もない。何も、ない

ーーー何も、ない？

ーーーああ、何も、ないんだ。何も、なかったんだ。



ーーーセルリーダー様、このデータは？

ーーー何もない。「何もない」んだ。

ーーー何も？

ーーーああ。何もない。何も、無いんだ。



突如として、「そこ」に発生したとされるレネゲイドビーイング。予兆もなく、前提もなく、予後もなく。ただそこに突如として発生した「ナニカ」である。

―――たしかに、そのとき、その場所に何もなかったわけじゃない。

いつもどおり、そう、いつもどおりに「UGN」と「FH」の殺し合いがあった。ただそれだけだった。

その中央に、突如として発生したのだ。

それが彼（もしくは彼女というべきか）であった。

多数の死者を出し、「ソレ」を捕縛したのがUGN側の人物……テレーズ・ブルームだった。

「ソレ」は何故か、彼女にだけは攻撃を仕掛けなかった。

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