旧公家出身の子爵家・西大路家の現当主、その長女。大切に大切に育てられた箱入り娘。
女子学習院での成績は高水準であり、ピアノ・琴・習字に華道・茶道など一通りの習い事も要領よくこなす。
卒業を控え、既に良家の嫁ぎ先の話が上がっているという、華族子女の鑑のような生涯を送っていた。

しかしその実態は、自らそっくりの使い魔を替え玉にしてこっそり家を抜け出し、町を遊び歩いている不良娘。
家の束縛によりお淑やかな仮面をかぶっていたが、素の性格はお転婆で好奇心旺盛。
国民の規範たるべきという華族教育に息苦しさを感じており、日常の外に自由を求めている。

屋敷の外の拠点（兼隠れ家）として、竹芝探偵事務所によく入り浸っている。
華族らしい立ち振る舞いを隠そうと努力しているが、染みついた所作がつい出てしまい芳しくない。

茨の腕輪に自らの血液を吸い上げさせ、体外に放出し、熱により好きな形に凝固させる能力を持つ。
これを時にドレス状に凝固させ堅牢な鎧とし、時に血液を燃やして炎の盾とする。
そして、時には自分自身すらも形どり、意志を持たぬ従者として使役できる。
自らの替え玉にしたり、手伝いをさせたり、誰かの盾にしたりと用途は様々。

腕輪の能力とは別に、人体のレネゲイドに対する免疫を底上げできる特異体質の持ち主。
本来は他者にのみ適応できる…のだが、彼女は従者を媒介にして自らに適用する。

「倉の中に入ってはいけませんよ」

一般的な華族の作法とはまた別に幼少から固く言いつけられてきた、少し変わった家のしきたり。
女中曰く、まだ西大路家が華族ではなく公家と呼ばれていた頃に賜った、大事な家宝があるらしい。
彼女はほんの出来心で、一目それを暴いてやろうと思った。
もしかすると、多くのしがらみや制約で溜まった鬱憤を晴らしたかったのかもしれない。

人目を盗んでいざ対面してみれば、家宝と呼ぶにはみすぼらしいとすら感じる茨の腕輪。
こんなものかと落胆し帰ろうとするも、何故だかその腕輪から目が離せない。
気づけば、それに向かって手を伸ばしていた。
腕輪に触れ、それを腕につける。茨によって腕に傷がつき、血が流れる――
そして、契約は為された。

人智を超える力を手に入れると、次第に今の環境への疑問と閉塞感をさらに強く感じるようになった。
蝶よ花よと育てられたお淑やかな令嬢は、徐々にその殻を破り、自らの欲望が顔を出す。
この檻(せきにん)から抜け出して自由になりたい、と。
決められていた結婚相手も――本音を平たく言えば、タイプじゃなかったし。

何となく動き方
・基本はただのガード屋として動く
・クライマックスの自メジャーで従者を召喚
・直後のイニシアチブで極大消滅波、それに対して従者が調和者
・残った従者は2R目以降の素カバーリングで使い潰す