容姿・経歴・その他メモ

つるっぱげの好々爺といった見た目。
どこにでもいる普通のボケた爺さん。
たまに彼の影が自律的に動くが普通。

履歴

貧乏ながらも慎ましい、温かい農家の三男としてこの世に生を授かった。
そして学生時代寺の娘の杠菜乃葉と出会い恋に落ちた。
世間では許されない恋愛ではあったが彼女への熱を抑えることが出来なかった。
村の人間にどういわれようが彼は彼女と結ばれる為に必死で銭を貯め、駆け落ちのような形で夫婦となった。
村八分のような扱いとなったが、子供も生まれ幸せな一時を手に入れた。
しかし、世界情勢はそれを許さなかった。
第二次世界大戦中、とある南の島国で命尽きるまで米軍を食い止めるという任務に充てられた。
実質的な死刑宣告を下されたのだ。
しかし、彼は嫁に必ず帰ると約束し、お国の為に旅立った。

そして派遣させられた島での出来事は、悲惨の一言に尽きた。
同じ釜の飯を食った友が一人、また一人と亡くなった。
物資も少なく傷口に蛆が沸く環境の中、激痛に苦しむ友に介錯を頼まれたことも少なくなかった。
そんな中、島の洞窟で奇妙な粘液生命体と出会った。

その生命体は食材に適しておらず、洞窟内で一先ず放置となった。
だが、高い知力、傷口の蛆を食べる、怪我を再生する等から新たな戦士として軍の一員とした。
過酷な任務の中、その生命体に胡麻餅と名付け仲を育くみ、各々の夢・家族・親友等をその生物に語い教育した。
しかし米軍の容赦のない、終わらないミサイル、砲弾。
仲間を庇い、彼も凶弾により左足、左手、腹部を失った。
もうじき息絶える彼を見た胡麻餅は彼らの語った平和な世界という物語を見るために、
彼の体と同化することで彼の命を繋ぎ止めた。
そして彼が目覚めた時にはこの島に生きてる者は誰一人居なかった。
彼は仲間の死体を一つ一つ埋葬し、墓石を刻み込み島を後にした。

誰もが彼を死んだものだと思っていたが、彼は帰って来た。
嫁は物資の少ない中子育てをしていたので、体が弱っていたが彼の姿を見ると抱きつき涙を零した。
彼はそれから必死に働いた。体が弱い妻と子供を養うため朝昼晩と働いた。
若さからか疲れ知らずの体力で必死に家族を養った。

お婆さんは戦中の無理があったのもあり、自分より早く亡くなった。
しかし彼女は満足気だった。最後まで美しい伴侶だった。


彼ももうじき迎えが来るのだろうと余生を送っていたが、彼の孫の会社がいきなり倒産したそうだ。
孫の夫婦は別れ、夫は曽孫に虐待を加えるようになったそうだ。

彼が虐待を知ったのは曽孫が学生となってからだった。
そして曽孫たちは「おぉばぁど」と呼ばれる特殊な力を持った正義の味方となったそうだ。
何を言っているか全く一つも理解できないが、曽孫はまだヒーローごっこをしているみたいだ。
ならば老い先短い爺として、そのヒーローごっこに付き合う事が曽孫への贖罪だろう。

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