概要

髪を横で結い、マフラーをまいた少女。早生まれからか小柄であり、高校生だが中学生に間違えられることもしばしば。
暑いのも寒いのも苦手。猫舌で花粉症。低血圧その他もろもろと、とにかく貧弱。オーヴァードだからこそ何とか生活していられるようなもの。
声が小さく押しに弱い。コミュニケーションが苦手ないわゆる小動物的な性格。

その正体は優秀なUGNチルドレン。緊迫した場面では言葉遣いは荒くなり、冷徹な素顔が表に出る。
これまでに何件もの“処理”を行ってきた戦闘員であり、その腕前もさることながら、相手にどのような事情があろうと容赦なく斬り殺せる任務への忠実さこそ優秀と評される所以。

その一方で、敵を斬り殺す以外の方法で生きる術を知らない自分を忌々しく思っている。

経歴

それなりに裕福な家の生まれ。幼いころから体が弱く、病気がちであまり家から出たことがない。
斬原家は特殊な殺人者を生み出す家系であり、病弱な娘に両親は“技”を継承することに躍起になっていた。
家族の団欒とは縁遠く、普通の家庭にあこがれを抱く日々。しかし転機は突然訪れた。暴走したジャームが襲撃してきたのだ。
《ワーディング》を浴びて身動きの取れない家族が目の前で惨殺され、次は娘の番と思われたその次の瞬間、ジャームの腕が落ちていた。斬り落とされていた。
斬原家の技。刃物を扱う殺傷の才。覚醒した娘は自由に動く身体でジャームを斬殺していた。
斬原家では最も優れた才を持つものが当主となり、切弥の名を継ぐ。
そしてその夜、斬原家は最後の一人になった。

三体のジャームを殺害したのち、駆け付けたUGNに保護される。
以後、UGNチルドレンとして訓練を受け、その血に刻まれた技かレネゲイドの影響か、めきめきと実力を伸ばしていった。
訓練自体は生易しいものではなかったが、昔に比べれば思うがままに動く身体が楽しくて仕方がなかった。教官との関係も良好であり、いい成績を残せば褒められたし、そのために次も頑張ろうと思えた。
その日も戦闘訓練だった。教官と一対一での、真剣を使った戦闘訓練。褒められたい一心でいつも以上に熱が入り、そのまま教官を殺害した。オーヴァードであった教官を、勢い余って瞬間的に、二度と再生できないほど完全に。
完全に才能が開花した日だった。

それまでは言葉遣いも乱暴で態度もそっけなかったが、教官の死を境に人が変わったように可愛らしくふるまい始める。
およそ殺傷とは無縁そうな、大人しく無害な少女のように。

訓練を重ねて能力が安定してからは学校に通い始めている。
が、任務が入れば欠席したり転校したりで特定の友人を作れず、クラスでは浮き気味の様子。

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