容姿・経歴・その他メモ

目元も隠れるような長いぼさぼさの髪に主張しない態度とモブの姿勢を貫く女子大学生。

その実、幼少時は神童ともてはやされる文武両道の才女だったが、本人としてはこれと言って打ち込めるような「何か」を見つけることはできずにいた。
ただ、大抵のことは1を教われば10を返せたため、大人たちからの受けはよく、本人も深く考えていなかった。
転機となったのは中学のころ。帰宅部だった紅音は体育で成績がよかったことから友達の悪ふざけで陸上部の親友と競争することになった。手を抜くことは失礼かと思い、全力を出して圧倒的な差をもって勝利する。
しかしその結果自体が親友の心を傷つけ、思わず「何にも本気じゃないアンタになんで勝てないのよ！」と激怒。
結局、その一件からは気まずくなって関係は疎遠に。
それ以来、紅音は「熱意や執着のない自分が、遊び半分で何かをすると誰かを傷つける」と考え、「本気を出さないこと」と「凡人であること」を自身に律するようになった。
それから数年。近所というだけで適当に選んだ大学に入学した今となっても紅音は自分が熱中できるような「何か」には出会うことはなく、相も変わらず望んで灰色の人生を歩んでいる。
ただ心のどこかでは自分の持ちうる全てを使って挑める「何か」を探している。

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