容姿・経歴・その他メモ

「(反応はこの家からだ。爽真)」
そいつはぶっきらぼうに母親の声で俺の脳内に話しかけてくる。
言われるがまま俺は不法侵入をやってのける。
今回の家は鍵が開いていた。
「だ、誰かぁ。助けて」
中に入るや否や、奥から女性の声が聞こえた。
すぐさま奥へ駆けつける。
するとそこには、太った蛙の様な身体に頭部と思われる部分から触手が無造作に生えている怪異がいた。
そのデブ蛙は今にも女性を襲わんとしている。
「グゲゲゲゲゲッ」
「イヤァッ！来ないで、誰か助けて！」
デブ蛙が女性の手足を淫らな触手で拘束する。
四肢が引っ張られ、女性の苦痛な声が部屋に響く。
「イヤっ！痛い！痛い！」
デブ蛙が欲望を満たそうとする最中、その腹部と思われる部位に一本の刃が突き刺さる。
「グゲッ！」
その怪異の体重は優に成人男性3人分はあるだろう。
しかし、彼の操るその刃はいとも簡単にその怪異の腹を引き裂く。
「グゲーッ！」
デブ蛙は一瞬の出来事に理解が追いつかず戸惑いを見せる。
だが彼にとっては、その一瞬で十分だった。
透かさずニ撃目が入る。
デブ蛙の頭部から胴体に向かって真下に引き裂き、真っ二つにする。
「グゲくぁwせｄｒｆｔｇｙふじこｌｐ」
デブ蛙から生体活動が止まる声が漏れる。
「ウィスパー。他に反応は？」
「いえ、有りません」
「と言うことは、今回もハズレか。あ、あの、大丈夫ですか？動けますか？」
彼が襲われていた女性に声をかける。
「今のは何！？それにアナタはだれなの！？」
「俺は・・・」
一瞬、その問いかけに答えるのをやめる。
腕から飛び出したブレードを見ながら、あの日起きた事件の記憶が甦る。
その時の感情は今でも忘れない。
二度とあんな出来事が起きないようにしなければならないのだ。
そして、彼は女性の問いに答える。
「俺は・・・探索者(サーチャー)だ」

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