容姿・経歴・その他メモ

幼い頃はずっと病弱だった。
寝起きするのはいつも病院で、することと言えば検査ばかり。

寂しくなかったのは、隣にいつもあの子が居たから。
私とあの子は同じ病気で、同じ部屋で、同じ時間を過ごしていた。
二人で何度も、病気が治ったらどこに行こうか、何をしようかなんて話を繰り返した。

でもあの子は、先に逝った。

明日の検査で何もなければ退院できるって喜んでいたあの子は、私と髪留めを交換して。
良くなった、治ったとはしゃぐあの子に私は何も言えなかった。
末期の患者は、最後に患者の好きにさせることもあるって、聞いてたから。


あの子が病院から、この世から去ってから、私に変なチカラが目覚めた。
そのチカラは、私の体内組織も変えて行ったらしく、病気も回復に向かっていった。

しばらくして、無事に退院した私を迎えた人は誰もいなかった。
治るはずがないとされていた病だったから、親ももう既に見捨てていたんだろう。
入院の費用だけでも払われていたことは僥倖といったところか。

何をしても良くなってしまった私は、とりあえずはやりたかったことをやっていこうと思う。
勝手気ままにチカラを使って、なんとなく暴れているうちによくわからない組織にも所属して。
UGNだかFHだか知らないけど、私にはまだあの子と約束した『やること』がたくさん残っているから。

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