レネゲイドウィルスが活性化していなくとも強い殺戮衝動に苛まれており、常に加えているキャンディは試作段階の鎮静剤と強力な精神安定剤を調合した特別品。
間違っても一般人に舐めさせたら最後。覚醒剤や合成麻薬を凌駕する中毒性がある危険物でもある。
オーヴァードであれば中毒症状が発症する事はないが、強烈な甘さで舌が痛くなる。

鎮静剤と精神安定剤は自作。

元FHエージェントの現UGNエージェント兼、研究者

とある実験施設の構成員として活動していたが、そこでの研究が行き詰っていた事、興味が別の事に移った為UGNへ投降。
拘束・尋問を経て監視付きで活動する事を認められて現在に至る。

現在の興味は《プライメイトオーヴァード》の発生とその後の経過を観察・記録する事。その為なら自身が持ちうる知識や技術を惜しむことなく投入する。

だが。
彼女が研究を続ける本来の目的は、オーヴァードとなった人間を元に戻す為。自身を、元に戻す為。
その為なら他人の犠牲も厭わない。科学の発展に犠牲はつきものなのだから。

この事を知っているのはローザ・パスカウィルと九間支部長の2人のみ。支部長には赴任前にローザ女史からの書面が渡っている。

『グリーンハウス』
未覚醒の人間に対するオーヴァードの細胞移植や薬物投与、マインドコントロールによる覚醒とジャーム化寸前での制御・兵器運用を目的としていた組織。
表向きは野菜や果物等の品種改良を行う企業として農水省に認可されている。
官僚による査察も主にエンジェルハイロゥの力で普通の作物が実っているように見せることで乗り切っているが、実態は壁一面に設置された機材につながれた子供たちがうつろな目で見上げていた。
その際「新たに改良した作物」として差し出されていたのはレネゲイドの塊。ほとんどの官僚は食べなかったが、極数名が口にしてしまい、全身を侵され消滅している。
現在は暴走事故により壊滅・解体済み。
構成員はその全員が死亡したか生死不明となっているが、優輝 凛は事故が起こる直前にUGNへ鞍替えした為に生きのこっている。

当該組織にて行われていた脳基移植(ブレインチャージャー)は凛が主体となって行われていた。直前まで施設に居て現在生きのこっている被検体は『天使 亜紀』のみ。他の数少ない生き残りは皆事故以前に別の施設へ移されたか、UGNに保護されている。もしくはジャームと成り果て今もどこかを彷徨っている。

本来は“ブラックドッグ”と“ノイマン”のクロスブリード。UGNに鞍替えした当初もこの状態だった。
しかし《プライメイトオーヴァード》の人工的な発生実験の一環として自身に“バロール”シンドロームに覚醒したオーヴァードの細胞を移植。その結果現在の3種の力を宿したトライブリードとなった。
ただし、その影響で本来の2種の力が弱まった事も事実であり、これ以上自身での実験は困難だと判断。現在は上記の通り発生を待ち、その経過を観察する事にしている。