昔から人懐っこく太陽みたいに明るい性格で周囲の人気者。似たもの同士の幼馴染に想いを伝えたが、彼女が行ったのは自分と対照的な性格の兄のもとだった。そのときは兄に対する屈辱と劣等感とを感じながらも、ふたりの結婚・甥の誕生を喜び祝った。だが家族を顧みず黙して働き詰める兄を見て、自分の方が彼女を幸せにできたとも密かに思っている。なお太陽自身、同じUGNエージェントと結婚して家庭も持っている。娘と息子がひとりずつおり、どちらも覚醒してない。身の危険から第一線から退くよう打診され、数年前からUGNチルドレンの教官をしている。

兄とその家族は数年前に爆破テロに巻き込まれ、幼馴染と甥は死亡した。言葉にはしないが、太陽自身、どうして彼女じゃなく兄が生き残ったのかと思っている。兄は自分から彼女を奪い、あまつさえ幸せにすることも出来ないまま死なせた。二度も、彼女を奪われた。それだのに兄はとち狂って前を向こうとしない。彼女に成り代わろうとするばかりで、彼女、そして自分自身に向き合おうとしない兄に、憎悪にも似た激しい怒りを抱いている。

その怒りを感じたのか、太陽の前に黒い小鳥の置物が現れる。小鳥は、心に空いた穴を埋めろ、なくしたものを奪いかえせ、そのための力なら遺産である自分が与えてやると囁いてきた。なくしたものはもう戻らない、それでも前へ進むためにと、太陽は兄への復讐を誓い、小鳥と契約した。ほどなくして太陽は現場への復帰した。

前線に復帰するにあたり、数年間のブランクのため能力面での資質を疑われたが、遺産から得た力でもって周囲の疑念をねじ伏せた。現在はチルドレンの教官をやりながらエージェントとして各地の支部の応援に出ている。遺産との契約のせいで事あるごとにものを盗むよう小鳥に囁かれるが、妻の手助けもあってなんとか自制を保てている（ただし衝動に関わることだったり、あるいは暴走状態だった場合は自制が効かないこともある）

UGNでのコードネームは “サンライズ”である。ただ復帰後には、遺産との契約で得た不可視の力をあてにする汚れ仕事など、表沙汰にしたくない指令で“イクリプス”というコードネームが使われている。


兄:満月（みつき）/みつき（二人称）・兄さん（三人称）、あんた（ふたりきり）
幼馴染:陽（ひなた）/ひな・ひなた・あいつ

妻:宙（そら）/そら・あいつ