容姿・経歴・その他メモ

関西生まれの高校生。気さくな人間ではあるが金にがめつく、ちょっとした事でも金銭を要求する為か友人は少ない。
数少ない友人からも、「1円でもコイツから借りたくない」と言われる程。ジュース代でも借りようものなら、後日に倍以上の請求を平気で飛ばしてくる文字通りのカラス金である。(本来的な意味では流石にここまでの暴利ではないが。)

金に煩い分ケチかと思われる事もあるが、実は結構な浪費家。節制するのが過去を思い出してストレスになる為、欲しいと思った物には金に糸目を付けないし、使い物にならないなら遠慮なく捨てる。あくまでこれは物に関する価値観の為、対人関係はまた別。

力のない奴は一方的に搾取されて当然という考えを持つ。やや過激な思想にも感じられるが、彼の言う力という物は生まれ持っての財力は勿論、後天的に見に付く学力、筋力、意思力等も踏まえての事である。要は何の意思も持たず、努力も怠り、生まれ持った才能すら埋めさせるような人間を嫌っている。この嫌いな人間のベースは元の父親。

上記の理屈っぽい考え方とはまた別で、恩義に関しては必ず報いるという信念もある。勿論貸し借りをなあなあにしたくないという気持ちもあるが。これは自身に無償の愛を注いでくれた母親に起因しており、母に関しては「産んでくれた事も含めて、一生分の恩義がある」と感じており、UGNの任務で得た収入の殆どは母親の口座に入れている。あくまで母親に対しての恩義を普通の人以上に感じているだけの為、マザコン扱いされるとシンプルにキレる。

個人的に神城早月に対してコネを作っており、何かしらの依頼があればたまに引き受けている。立場に同情はするが、あくまで金銭での繋がりの為、依頼料が払えなければ離れるつもり。当人曰く、「あくまで副業。」

関西での生活が長かったせいか、関東での暮らしにまだ多少の違和感を感じている。(エスカレーターの立ち位置等。)

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履歴

元々は関西出身。両親も健在だったが家は貧しく、極貧生活だった。

というのも父親がリストラにより職を失い、その後再就職を繰り返すも対人トラブルによってまともに稼ぐ事が出来なかった為である。そういった対人トラブルを元の会社でも繰り返していたからこそ、首を切られたのかもしれないが定かではない。今となってはどうでもいい。

実質的な収入は母親のパート。刈那自身もバイトをして多少は家に金を入れていた。その一部は父の酒代に幾らか消えていったが。
こんな父と縁を切らない母親に怒りもあったが、それでも自身には無償の愛情を注いでくれている事には変わりなかった為無下には出来なかった。そして純粋な体格差で父親に対して取っ組み合いで勝てる訳もなく、何も言い出せない自分にも怒りを抱いていた。

中学2年のある日の事。バイトのシフトを増やそうかとぼんやり考えながら帰宅したある日の事だった。居間で何か騒々しい音が聞こえる。こんなボロ家に泥棒か？と慌て、駆け付けた先には、今まさに母を絞殺せんと馬乗りになり、両手を首に宛がう父親の姿があった。咄嗟に跳ね除けようとしたが帰り打ちに遭い、壁に叩き付けられる。尚も母を殺そうとする父に対して、強烈なまでの殺意と怒りが押し寄せた。

(何でこないなゴクツブシのクズに、俺らの人生台無しにされなアカンねん。)
力に目覚めたのはその怒りが完全に沸点を越えた時だった。その後のことはあまり覚えていない。

曰く、オーヴァードに目覚めた自分が父親を殺し掛けた事。それを偶然近くにいたUGNのエージェントが察知し、間一髪で止めに入れた事。これら一連の出来事は一般人である両親は記憶処理された事。UGNと言う組織についてとオーヴァードについての簡略的な説明。

色々と不可解な点はあったが、何となくの事情は飲み込めた。そしてそれを踏まえた上での自分の家庭事情についても、別方面で動いていた。
母を明確な殺意をもって手にかけようとした父親は殺人未遂により豚箱へ。その流れで離婚調停も進み、父との縁も切れた。
とはいえ殺人未遂が起きた家族に優しくしようという相手はそんなに居なかった。母がろくでなしの元父にかかりきりだった事もあってか実家の人間からも呆れられており、親戚に頼るという手を使うのも難しい。

そこでUGNからの打診があった。自分の力についての見識をもっと深めるべく一度UGNの施設に入り、一通りの知識を頭に入れる事。
そしてそれが住み次第、通常の高校へ編入させ、一般的な学生生活を送る事を。
それら引っ越しにかかる経費等も含めてUGNが負担。必要であれば生活面での資金援助もするという。

正しく渡りに船といった好条件で、断る理由も見つからない。だが刈那はこれに対して更なる条件を付ける事にした。

「俺にこの力で出来る仕事あるんなら、それも俺にやらせぇ。一方的な貸し借りは御免や。出来る限り関係性は対等にしたいねん。」

こうして鴉眼狩那はUGNチルドレンとなった。エージェントを目指し、それにより得られる報酬…金銭に対しての強烈なまでの執着。
そこから付けられたコードネームは、お世辞にも良い意味合いではない。だが本人は気に入っている。
北欧神話の伝説の一つ。黄金を独占した強欲な竜、ファブニールと。

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