容姿・経歴・その他メモ

雅-みやび-の呼吸というものが存在していた。
型には花鳥風月を名打ち、名の通り雅で美しい剣技であった。
しかし、雅の呼吸には明確な弱点が存在する。
魅せる剣技であるため、殺傷能力こと威力が不足している。鬼を屠る事が熟練者であっても難しいとされる呼吸法であった。
両親は共に活人剣道場の師範であり、故に雅の呼吸を修得していた。
呼吸が使える為、鬼殺隊として派遣される事もしばしばあったのだ。
そこから多くは語る必要はない。結果として両親は鬼に殺された。
弱い剣技に執着したからだ。
しかし……その剣技教えられた所作……忘れられるはずが無いじゃないか！！剣技が上手ければ別の呼吸を使えば良かったじゃないか……悔やんで後悔しても過ぎた事である。

時代が違えば雅の呼吸は剣術として広く愛されていたに違いない。
今は違う。仇を討つ為鬼を残らず撃滅する為、復讐の剣技をただひたすらに模索した息子がいる。

息子は、親の二振りの刀を受け継いだ。

呼吸の名は「朧」雅な月を隠す趣きの無い雲の型。

雅の呼吸で殺傷力のみを研ぎ澄ませた雅とは無縁の殺人剣である。

どちらかと言うと雷の派生「音の呼吸」に近い連続剣である。

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