容姿・経歴・その他メモ

何十年も政府軍とテロリストによる紛争が続く国に生まれる．物心ついた時にはすでに両親はおらず，名前すら与えられないまま日々戦火から逃れるように生きることになる．その日を凌ぐ食糧すら得られないような環境であったが，仲間たちとともに身を寄せ合うようにして隠れ暮らしていた．
10歳に満たない頃，テロリストに捕まりテロリストが武器や物資を調達するための資金を稼ぐ手段として，国外に売り飛ばされる．
それからは奴隷同然の扱いを受けたが，最低限の寝床と食事を得られ，死と隣り合わせでない日常はむしろ救いに感じた．仕事も雇い主も幾度か転々としたが，その過酷な環境も徐々に平穏な日常として受け入れられるようになっていった．
ある日，新たな仕事として北極海での遠洋漁業を命じられる．当然ながら危険な職場に違いなかったが，断る権利など無かった．数週間の間，船は順調に航海を続けていた．しかし，ろくに知識など無い奴隷たちに天候を読み，危機を遠ざける力はなかった．嵐の中，船から投げ出され極寒の北極海に落ちてしまう．もはや助からないと自信も仲間たちも思っていた．しかし海の藻屑となることはなく，次に目を覚ました時そこは一面の銀世界だった．
北極近海をテリトリーとする海獣のレネゲイドビーイングたちによって救い上げられ，一命をとりとめたのだと後から話を聞いて知った．他社に利用され命を狙われることはあっても，善意で救いの手を差し伸べられるのは初めてのことだった．生まれて初めて得た人の温もりは人間によるものではなかったが，自身の生き方を決める転機となった．
その後，北極近海のレネゲイドビーイングの存在を感知し，アメリカから調査に訪れたUGNに保護される．その際，レネゲイドビーイングと共に過ごすうちに自身もオーヴァードに覚醒していたことを知る．
紆余曲折を経てUGN本部にて庇護を受けられることに決まり，チルドレンとして教育と訓練を受ける．自身の故郷が紛争の絶えない中東の国であったことや，奴隷として売られたのがロシアという国であった知ったのはこの時．やがて十分な知識と実力を得たと認められ，引き続きUGNの庇護を受けながらチルドレンとして任務に従事するようになる．

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