オーヴァードの能力に関する最大の特徴は、そのオリジンを現した状態でブラム＝ストーカーのエフェクトを使用する場合、その血液が100%純粋に星ノ結のものである限り目視のできない無色透明となること。
また真の姿を現した直後は真っ赤に脈打つ巨大なゼリーから無数の触手を生やしたような異形の様相を目で捉えることができるが、数分ほど経つとゼリー状の体を巡る血液が本来の無色透明へ戻り始めて徐々に姿が薄れていき、最終的に常人(非オーヴァード)の目では完全に見ることができなくなる。
血が無色透明になったあとも、オーヴァードの目であれば輪郭をうっすらと捉えられる。

ある時世界への目星によって「星野セイが死んでいない」ことに勘づいた百眼瑞希は、その行方を血眼で探し始めた。
そしてうっかりCoC世界より先にDX3rd世界の星野セイを発見した結果、CoCシナリオ「カミサマゲーム」最終盤にて肉壁程度の感じで召喚されうっかり生き残った星の精という神話生物が、眠りの世界から【夢見】技能と〈門の創造〉の呪文によって暗殺のため送り込まれることとなったのである。

つまるところこいつはパワハラ被害者であった。

「ほしのせい」名義が自由にならなくなったことについて一応怨んではいるため利害自体は一致してしまっている。断れなくなっちゃった……。
『おのれ星野セイ…、よくも星野アイを風評被害に晒したな……！』
『それいい建前ね、使えば？』
『使うか……』