日本出身。
須弥山御祓という名前は後に自分が決めた名前であり、本名ではない。
2000年近く前、貧しい農村に生まれた。村は権力者からの搾取に遭い、いつも困窮していた上に呪術的な儀式のための生贄をその村から供出させていた。
御祓もその一人だった。
家族が多く、その中でも一番小さかった当時6歳の御祓に白羽の矢が立ち、「オモイカネ様」の生贄としてかの神が住まうとされる祠に放り込まれた。

その村で祀られていたのはオモイカネではなかった。信仰に関しての知識を蓄え、人々を搾取していたノイマンのレネゲイドビーイングだった。
ソレが自分に手を伸ばしてきた。
御祓はその時、とても空腹だった。何日も食事をしていなかった。
なんでもいいから食べたい。

だからソレを掴んで食べた。

腹が満たされる頃にはもうソレはいなかった。

そしてそれまで力なく横たわることしかできなかった自分に膨大な知識と力がみなぎっていることに気が付いた。

「ああ、自分が神に成り代わったのだ」

そう思った。

そうして生き神として村に帰った。
最初は化け物だと、神殺しの罰当たりだと言ってきた村人たちも死にかけた人を黄泉返らせる(実際にはオーヴァードもしくはジャームになっている）、不調が触れられただけで治る（リザレクションの力）、植物が触れただけで自在に成長するといった「奇跡」を目にして「生き神」として信仰されるようになった。

そうして村から始まった信仰はやがてその地一帯に広まり、その地域を自治する一揆にまで成長した。

しかし戦火に遭い迫害を受けるようになったため、御祓は都市“ラウレスアレア”に信者を連れて移住した。

そうしてアンジェロ・ミゲルと現地で出会い、その教えを広めている。

己の「神域」を展開して敵に不利な状況を作り出す能力。
小さな「奇跡」を起こす能力があり、「あと少し力があれば」という状況でその「あと少し」を与えることができる。
侵蝕率が上がると相手を意のままに動かす能力を使えるようになる。また他者の痛みを肩代わりする力もある。
しかし戦闘能力は非常に低く、荒事に向いているとは言えないだろう。
本人の性格としても他者を傷つけることは望んでいないため、時には共に歩むものを守るために体を張るだろう。

清朗とはすがすがしい様を表す言葉。
全人類がしがらみから解放され、欲望のまま自由に生きられる世界を目指して活動している。
ジャームを「しがらみから解放された自由な存在」と定義しており、全人類のジャーム化を計画している。
入信の際に御祓の「因子」と呼ばれるレネゲイドが入った酒を飲むことになっている。
それによって覚醒してもしなくてもジャーム化しても入信は完了。
それをもって「清朗」の持つ施設へ移住することとなる。
とは言ってもこの教団でやることは御祓の因子の入った食物を摂り続ける自給自足とそれを他者に分け与える慈善活動くらいなものでいずれ信者がジャーム化するということを除けば無害な教団。
歴史は古い

御祓は「儀式」「貧富の差」による犠牲者でもある。
そしてそれらは「人と人の繋がり」がもたらした悪習だと思っている。
そのためロイスのない存在、自由で欲望のまま動くジャームに皆がなればそのようなことは起こらないと思っている。
御祓は本質としては人間の在り方に絶望しているのだろう。