UGN中枢評議員アッシュ・レドリックの懐刀。
合理主義かつ硬派で狡猾な者が多いアッシュの配下の中で軟派で飄々としたスタイルを主軸とすることから、異物を意味するストレンジマターと呼ばれている。
また、不忠に見えてアッシュへの忠誠心はかなり高く、彼の利を第一に考え行動している。
現在は、グレイプニル及びシャルヴに関する情報を集める任に就いており、そつなく熟しているようだ。

【UGNエージェントになるまで】
シングルマザーの貧乏環境で育つ。貧乏ながらも母の愛はしっかりと受けていたため、特に擦れることもなく幼少期を過ごす。中学入学以降は少しでも家計の助けとなるため、新聞配達などのアルバイトに取り組み交友関係を広げていった。多感な時期に様々なバイトに取り組み、多種多様な者たちと関わったことから年の割にどこか余裕を持った性格となる。高校在学時、母の「大学までいきなさい、お金は心配しないでいいから」という言葉をありがたく受け取り、大学卒業までこぎ着ける。しかし、大学卒業後、しばらくの期間の記憶が曖昧となり、気づけばオーヴァードに覚醒しUGNのエージェントとして活動していた。

【UGNエージェントとして】
母への仕送りなども考慮しUGNで働き続けることを早々に決意。当時の周囲からの評価は、安定した結果は出せるが目立った活躍をしないということから平々凡々であり、給与については配属先が悪かったためかかなり低収入であった。そんなある日、本部の査察部への異動が言い渡される。周囲がざわめき本人も首を傾げる事態であったが、お上の命令に背くわけにもいかず辞令に従い異動した。

【査察部時代】
「なぜ、自分が？」という懸念を残した状態で初めて後の主人であるアッシュ・レドリックと対面する。真柄から彼に抱いた最初の印象は、狡猾で相性悪そうだなぁであった。それでも、上司であることに変わりはないため彼の与える任務を着実にかつ確実に熟す日々を送る。そう、アッシュがどのような任務を与えたとしても、真柄は一定の成果は必ず上げていた。この安定性こそが真柄最大の武器であるとアッシュは早々に気づいていたのだ。
しかし、任務を熟していたある日、母の訃報を聞くことになる。悲しみに暮れながらも葬儀の準備等々を着実に進め、葬儀当日を迎えた。当日も恙なくその全行程を終え、参加者を全員見送ったときアッシュ・レドリックが現れ、彼は何も言わずに日本の作法に従い真柄の母に線香を供えた。狡猾で他者を簡単に切り捨てる彼がこのような対応をするのかと真柄は困惑し、その様子を唯々見守る。そして、「励め」とだけ彼は真柄に言い放ちその場を後にした。

【母の葬儀後】
母の葬儀後、真柄はあることを知る。それは『査察部に自分を推薦したのはアッシュ・レドリック自身であった』ことだ。査察部に来てから給与は上がり母にも楽をさせることができ、晩年は豊かに過ごし穏やかに逝けた。愛していた母が晩年を幸せに生きられたのは彼のおかげだ、その上葬式までにも参列し自分を慰めるとは……あぁ、そうかこの人が自分が仕えるべき主君なのかと真柄は納得した。もちろん、それが人心掌握の一種ではないかと真柄自身も気づいてはいる。しかし、たとえそうであったとしても、彼が起こした行動を事実であり、それだけで、一生を捧げるための原動力になる。

【現在】
アッシュ・レドリックが中枢評議員になった折り、真柄も査察部を離れアッシュ直属のエージェント『｜懐刀《レイザーシャープ》』として働いている。一時期は周囲の者を真似て自分も狡猾で硬派になるかと考えたが、馬鹿が一人くらいいた方が事は上手く運ぶだろうと判断し、性格や言動は変えずにいる。しかし変化が全くないわけでない、主人のために行動を起こすことが増えたのである。手札を少しでも増やそうとしているのだ。例として彼が最近ミストルティンに覚醒したことが挙げられる。この覚醒は真柄の独断であり、主人がシャルヴやグレイプニルへの対処法を模索していることを知っているがゆえの行動であった。その結果、功績が認められ、現在もシャルヴ及びグレイプニルの調査任務を任されており、無理なく精進している。

【最後に】
真柄は馬鹿ではあるが無能ではない。年齢や才能から自分が鬼札になれないことを理解しているがゆえに手札を増やそうとしている。軽口を叩き飄々としている彼を周囲は訝しむだろうが、その忠義は本物である。最愛の母を失い、自分の失われた記憶についてもまだ何も分かっていない現状、それでも彼が今も尚前を向いて歩けているのは、尽すべき者がそこにいるからだ。

N市に現れたグレイプニルシンドロームを持つPC①（アイアンリング（PLムニメーさん））らと共に、アナイアレーターの最高傑作、ノットシーカーを打ち倒す。ノットシーカーは最終的に捕らえてUGNに研究班に回す。また、アイアンリングをUGNに勧誘し、以後は仕事仲間として、世界を股にかけている。自分の都合のいい方に適当に言いくるめることが、真柄の趣味になりつつある。ゼウスの供物として美味しい物を食べようとか。