彼女の性格はよく言えばポジティブで明るい性格だが、悪く言えばあまり物事を深く考えない性格。
そのおかげで交友関係は広く、周囲から慕われる一方で、危険なことでも楽しそうだからと考えてしまい、怪我をすることが多い。

また、幼いころの反動からか部屋に閉じこもるのが嫌いで、自由に色々な場所に行くことを趣味としている。
だが、一方で幼いころからゲームにも退屈さから救ってくれたこともあり、部屋にこもってゲームをするときもある。

一人称:私 二人称:貴方/名前(呼び捨て)

彼女の能力は性能だけで言えば「五感の強化」だけであり、特筆すべき能力ではない。
強いていうのであれば、彼女の強化された五感は「敵の弱点」までも瞬時に見抜き、たとえ弱点がなかったとしても彼女の攻撃によって弱点になりうる傷を負わせられることくらいだ。
ただ、それも一瞬の事であり誰かとの連携をとるのが前提となる為、学園でのランクの評価は「Cランク」とされていた。

しかし、生まれた時からオーヴァードでありエンジェルハィロゥシンドロームとの強い親和性があった彼女には「エンジェルハィロゥ」に関する実験の素体或いは「レネゲイド」の実験の素体として適していたが、研究者がその性質を悪用しようとしたころには、その性質は歪んでしまった。

その原因は幼いころから、誰かが悲しむくらいなら自分がそれを背負う考えでもあったため、無茶をすることがまれにあり、相手が格上だったとしても戦いを挑んだ結果、何度も致命傷を負うことになり回復の際に周囲のレネゲイドと混ざり合っていった結果、レネゲイドが変質してしまった。
その結果、能力自体は強くなり格上相手でも戦えるようになった反面力が不安定になってしまい、その振れ幅はCランク~Sランクほどのブレがあるほどだ。
その影響は頭の上の天使の輪(ヘイロー)にまで影響を及ぼし、昔は綺麗な形をして輝いていたが今では黒く溶けているみたいな見た目になってしまった。

その影響で実験の素体としては使い辛くなってしまったが、その最大出力は反動を無視すれば「SSランク」レベルにまでいくと一部の研究者は考えているようだが、現在に至るまではその出力は確認できていない。

また、それらの理由から最大出力を維持できる時間はわずか十秒程度ではあるがSランクすらも倒しうる力を保有している為、現在は「EXランク」として登録されている。

頭上の天使の輪(ヘイロー)は黒くドロドロした感じになっているが、エンジェルハィロゥの能力の影響で出現しているものな為、実態はなく溶けて落ちても消滅するだけ。
本人の意識がない間はその天使の輪(ヘイロー)も消滅するが、意識を取り戻すと復活する。

彼女の母親はオーヴァードで、彼女にはそのレネゲイドが強く影響を与えた結果、彼女は生まれながらにしてオーヴァードだった。
母親がオーヴァードで、父親もレネゲイドのことを知っていたため化け物として扱われることはなかった。
レネゲイドの影響を受けていたとしても、オーヴァードとして生まれてきたのだから。ジャームじゃない以上、いやジャームだったとしても自分の子供として扱っただろう。
だが、家族はよくても周囲の人間からは人として扱われないかもしれない。
それは、彼女の姿が人ならざる者だからではない。ほとんど人間と変わらない。ただ一点を除いては。

それが現れたのは生まれてから数日後の事だった。
気が付いた時には、彼女の頭上にはまるで天使の輪(ヘイロー)のようなものが現れていたのだ。
エンジェルハィロゥシンドローム保持者であれば、能力使用時に現れる場合のある天使の輪(ヘイロー)だが、能力を使用していなくても常時天使の輪(ヘイロー)が出現するようになってしまっていたのだ。
これは、第二世代以降にまれにある現象で、母体の中にいる時からレネゲイドの影響を受け続けオーヴァードになってしまった影響で、レネゲイドとの融合率が上がってしまい、体の一部が変貌してしまった結果だ。

これが目立たない物であれば、隠して日常を過ごすことが出来るが、頭上で輝くそれはどうやっても隠せそうにない。
更には、よからぬ人間に知られてしまえばその見た目から天使として崇められるかもしれないし、殺されるかもしれない。
どちらにせよ、まっとうな人生は送れない。

だから、両親は彼女を大事にしつつも外に連れ出すことは出来なかった。

その結果、幼い彼女の知る世界は家の中かUGNの管理する施設の中だけだった。

彼女がこの学園島に来るきっかけになったのが姉だった。
彼女の姉は昔から頭が良く、UGNの施設に行っては研究の手伝いが出来るほどの頭脳の持ち主で生物学的精神医学の分野では大人をも超えるほどの成果を出していた。
月日が経つにつれて、研究が忙しくなり姉と一緒に居る時間が減ってしまったが、そんなすごい姉が誇らしかった。

そんなある日、姉に「一緒に外の世界を見てみない？」と誘われる。
彼女にとっての初めての知らない場所。両親から離れることになったとしても、彼女の好奇心は抑えられず彼女は姉の紹介で学園島にやってきた。

学園島に行くまではずっと乗り物の中で退屈だったけど、姉が色々話してくれた。
そこには自分と似たような人が多くいて、友達もいっぱいできるといってくれた。

そうして、学園島に降り立ち彼女は生まれて初めて隠れることなく外の世界を見ることが出来た。
道行く人からも驚かれることはなく、自由に動いても誰にも迷惑の掛からない場所。
彼女はそこで外の世界を知り、その大きさに、自由さに感動した。

それからしばらくして姉とは一時期会えなくなった時期もあったけれど、今になってもあの狭い世界から救ってくれた姉を尊敬し続けている。

風紀委員に所属しているが部屋に閉じこもっているのが嫌いで、いつもどこかに行くし、戦闘面では安定した力を出すことが出来ない為活躍する機会はめったになく、いつもさぼることが多いため同僚の来道 樹からはよく怒られている。
ただ、探し物は得意で趣味にもあっていることから、人探しや失せ物探しなどの仕事が来た時は積極的に仕事をすることがある。
また、自由人ではあるが困っている人がいれば助けようと動くし、戦闘面でもやるときはやる為周囲の人からの評価は低くはなく、後輩からも慕われている。