容姿・経歴・その他メモ

かつて、名家の娘として生まれた少女。
だがその家は既に歴史の砂に埋もれて久しく、彼女自身もまた、記録には名も残っていない。

病と争いに満ちた時代、彼女は儀式によって古代種のレネゲイドウイルスに感染させられ、
不老不死の権能と共に、あらゆる薬を生む癒しの力を宿す「神子」となった。
その力は人々を救い、王侯貴族の命をも繋いだが、
彼女は“聖なる道具”として幽閉され、約三百年もの間、他者のためだけに生かされ続けた。
その日々は穏やかながら、ゆっくりと根から腐らされていくようで、
やがて彼女は人への信頼を失い、特に男の声を聞くだけで身体が強張るようになった。

祈りと命令の間で力を振るう日々。
彼女は微笑のままに崇拝を受けながらも、心は静かに壊れていった。
その長き年月が刻んだものは――人間の欲望への深い失望、そして、
自らを「道具」としてしか扱わぬ者たちへの、淡い加虐の衝動であった。

しかしそんな日々も、ついに終わりを迎える。
姉・麗華によって、彼女の枷は断ち切られ、幽閉から救い出されたのである。

以来、彼女は姉と共に「真神探偵事務所」で心安らかな日々を送っている。
来訪者には柔らかな声と微笑で応じ、丁寧に話を聞き、
必要とあれば、心にも身体にも効く"薬"を調合する。
だがその選択が、癒しなのか、あるいは静かな終焉なのか――それを決めるのは、彼女自身だ。

彼女の体内には数多の薬が流れ、善悪も快苦も同じように調合できる。
その在り方は、まさに人々の救済者であり、同時に無慈悲な命の選別者。
“神”として崇められた過去を持つがゆえに、彼女の慈悲はどこか冷たく、
時に無垢な微笑のまま、人の愚かさを見透かしている。

戦闘では、能力を活かした薬の生成による支援で仲間を勝利に導く。

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