「甲魔　飢太郎」と呼ばれるジャームをセルリーダーとしたセル。
異常なほどの統率力を持ち、主に他のＦＨセルに雇われて任務を行っているのが特徴。その目的は「殺し」そのものであり、数は問わない。その実態は長らく謎だったが、とある事件をきっかけに判明。そして攻勢を行い壊滅することになった。
統率力の秘密は、「｜蝕蠱毒《しょくちゅうどく》」と呼ばれる、存在を抹消されたはずの禁術。本来これは「蠱毒となった虫に自らの血液・肉体を食わせると、その虫が宿ったものに人格を移すことができる」というもの。飢太郎は肉体を再生しながらこの術を繰り返し、適性のある一般人をかどわかしては虫を食わせ自身の分身としていた。
こうして感染・寄生され、甲魔　飢太郎の分身となったオーヴァードは一様に「人格と記憶」「殺戮衝動」「蟲を象った能力」を持つ。そのため多人数が同様の意識を共有しており、高い統率力を発揮していたのだった。

ある事件によってオリジナルの飢太郎が死亡して以降、分身となっていたオーヴァード達の洗脳は薄まったが、衝動や力は消えてはいないことが確認されている。その身柄もほとんど抑えられていないのが現状である。戦闘力の平均は非常に高いため、依然として彼らの動向に警戒が必要。