容姿・経歴・その他メモ

触れてはならない者がそこにいる。

其は美しく、妖艶で、華々しく、嫋やかで。

ーー故にこそ、その花の棘は死を纏う。
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魔神の一人、アスモデウス。
その美しさは色欲の名を司るに相応しい、が。触れてはならない、彼女の逆鱗を逆撫でする結果となる。

数千年前、彼女にただ一人触れることを許された男がいた。平凡な男だったが、彼女を心から笑わせ、言葉を許し、体を許し、心を許した。
だが、それは人間だった。体は朽ち、魂は消えてしまう。命が終わったその後も、せめて体だけはと時を遅らせ、手を尽くし、その肉体を生きているかのように留めた。
彼女は眠った。幸せな夢を見る為に、永い永い眠りで幸せに微睡むために。

目覚め、地中から這い出た時、彼女は自分の終生の場が荒らされていることに気づいた。......隣に置いた、愛する者の墓も。

彼女の逆鱗を剥がす行為は、狂わせるのに充分過ぎた。

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