容姿・経歴・その他メモ

　半年前に着任した白宮市支部の支部長。表向きには白宮市のいくつかの企業（UGN系列）から仕事をもらっている警備会社の社長。就任前はエージェントとして戦場を渡り歩いていた。

　子沢山の家庭の長女として生まれる。両親は悪い人間ではないが頭がいいとはいいがたく、無計画に子供を増やすような親だった。家計は火の車で、長女で弟妹と少し年の離れていた竜巳は、小学生の頃から家事全般と弟妹の世話を任されることになった。
　煙田杏奈とは小学校で同じクラスだった。教室に居残っていた時、同じように教室にやってきた彼女と、時間が許す限り一緒に過ごすようになった。お互い詳しく事情を話すことはなかったが、家に帰りたくないという気持ちは話さなくても分かり合えていた。クラスが分かれても中学へ進学してもこの関係は続き、友人を作る余裕のない竜巳にとっては唯一の親友であった。

　中学生の頃、彼らが住む土地をレネゲイド災害が襲った。竜巳は自身の力を自覚し生き延びることができたが、家族や生家は燃えた。なくなってしまえばいいと何度も思ったが、本当にそれらが焼けたとき、寂寥と、少しの罪悪感が彼女の中に残った。この事件で生き延びたのは、同じように覚醒し生き延びた杏奈と竜巳のみだった。
　事件後、彼らはUGNに保護された。オーヴァードとなった竜巳と杏奈はエージェントの道を進むことになる。エージェントとなった二人はオーヴァードとして限界ギリギリを責めるような戦い方を好み、その苛烈さゆえに危険な戦場に好んで顔を出すようになった。竜巳がこのような戦いを好んだのは、あの災害で残った小さな罪悪感が原因であった。

　ある日竜巳は、杏奈と一つ約束をした。
「いつか、どちらかがジャームに落ちた時、始末をつけるのは残った方の仕事にしよう」
杏奈はこれに同意した。以降、彼女の衝動の矛先は竜巳のみに向けられた。
　杏奈がジャームとして処理されたとき、竜巳は別の任務に出ていた。戻ってきたときにはすべて終わった後で、約束を守れなかったことを後悔するしかなかった。竜巳は白宮市支部への配属を希望し、折よく支部長に就任することとなった。凍結処理となった彼女を守るため、または、もしもの時に始末をつけるため。

　だいたい大雑把で怠そうにしている。中学中退で勉強もあまり得意でなく、正直支部長就任は面倒に思っている。適当に暴れられるポジションが良かった。
　藤の蔓2本を操る白兵型で、うち1本は電磁的に操作しており変則的な動きが可能。UGMに能力の高さを認められており、ウォーデンソーンの使用許可を得ている。それとともに育てられた富士の種と共に使用することで、同時2本の発芽を可能にしている。性格のわりにコンビネーション技が多彩だが、本来従者を想定としているため、領域の盾とかちょっと扱いに困る…しょうがないので適当なやつを使う。
　タバコは最近吸い始めた。理由はなんとなく。昔は黒いシャツを着ていたが、今は白いシャツを着ている。こっちの方が安いのと、もう必要なくなったので。

　知春について。覚醒前、竜巳とはとくに交流はなく、杏奈の兄として知っている程度であった。地元の中学でなく別の私立に進学したため、事件に巻き込まれることなく無事。UGNによる情報統制等の影響で事件の事実を知ったのはUGN接触後であり、UGNで妹と再会することになった。

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