正体は平安時代前期の天台宗の僧が観音像と共に日本に持ち帰った経典にして魔導書『｜妙法蟲聲經《みょうほうちゅうせいきょう》』を核とした｜邪神因子顕現体《レネゲイドビーイング》。
魔導書自体が這い寄る混沌、『ニャルラトホテプ』によって作られたことから彼の邪神の因子を『｜起源《ルーツ》』としている。
当初は自我を持たない存在だったが時を超え、主を変え、多くの人間の手に渡る内に少しづつ所有者の欲望を吸収すると共に自我を宿すようになりやがてはレネゲイドビーイングとして覚醒する。
それまでの持ち主が蒐集家、あるいは魔術や神秘の探求者であった事からそのコレクター気質を引き継いでおり、自身と同等のルーツ、即ちニャルラトホテプに由来する魔導書を蒐集し、やがて自身を全ての魔術を納めた魔導書にすること事を目的として活動を始める。

『F∴I∴R∴』に所属しているのは組織内では未だ見た事がない魔導書に触れる機会が多そうであると判断した為で、自身がレネゲイドビーイングである事を隠しながら活動しており、組織から魔術絡みの仕事を任されることもある。

人形めいた印象で感情を表に出さず、寡黙で常に無表情。
欲深い人間達を元としてラーニングしているからか非常にがめつく、金銭や希少な品への執着が強い他、報酬で得た貨幣を数える度に笑みをこぼすなど俗物的な人間性を表すことがある。
自身を人間とは精神構造的にも違う生き物であると理解しており、人間を見下すことは無いものの理解はし合えないと考えてはいる。

出自から東洋由来の魔術を得意としているがその気になればあらゆる魔術を覚えられるため、将来的には西洋魔術も習得するつもりでいる。
目的が魔導書に関わるものであるからか、レネゲイドの力にはあまり関心がない。
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