“緋色の魔法”神倉 緋紅
プレイヤー:さなっぺ
「私のことは、私が決める。
誰かに決められた人生なんて願い下げよ」
(C)さなっぺ
- 年齢
- 17
- 性別
- 女
- 星座
- 蟹座
- 身長
- 158cm
- 体重
- 47kg
- 血液型
- A型
- ワークス
- UGNチルドレン
- カヴァー
- 高校生
- ブリード
- クロスブリード
- シンドローム
- バロール
- サラマンダー
- HP最大値
- 28
- 常備化ポイント
- 4
- 財産ポイント
- 4
- 行動値
- 6
- 戦闘移動
- 11
- 全力移動
- 22
経験点
- 消費
- +54
- 未使用
- 0
ライフパス
出自 | ||
---|---|---|
経験 | ||
邂逅 | ||
覚醒 | 侵蝕値 | |
素体 | 16 | |
衝動 | 侵蝕値 | |
妄想 | 14 | |
その他の修正 | 10 | 《原初の赤》+2 《蛇王の外套》+8 |
侵蝕率基本値 | 40 |
能力値
肉体 | 2 | 感覚 | 1 | 精神 | 4 | 社会 | 2 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
シンドローム | 0+2 | シンドローム | 1+0 | シンドローム | 2+1 | シンドローム | 1+1 |
ワークス | ワークス | ワークス | 1 | ワークス | |||
成長 | 成長 | 成長 | 成長 | ||||
その他修正 | その他修正 | その他修正 | その他修正 | ||||
白兵 | 射撃 | RC | 4 | 交渉 | |||
回避 | 知覚 | 意志 | 調達 | ||||
情報:UGN | 1 |
ロイス
関係 | 名前 | 感情(Posi/Nega) | 属性 | 状態 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|
Dロイス | 遺産継承者 | ― | 《蛇王の外套》取得 効果:G値+7/基本侵蝕率+8/《原初の赤:雷の剣》をlv1で取得 | ||||
シナリオロイス | “退かざる従者” 倉本 義人 | 信頼 | / | 憐憫 | 神倉家の執事。緋紅が生まれたころから、緋紅の世話係として仕えている。 | ||
神倉 志向 | 慕情 | / | 嫌悪 | 実の父親。男手一つで緋紅を育てた。しかし多くの責任や宿命を背負わされたと感じており、緋紅は父を嫌っている。 | |||
神倉家 | 尽力 | / | 厭気 | ||||
八武崎くん | 連帯感 | / | 嫉妬 | ||||
阿僧祇さん | 信頼 | / | 不信感 | ||||
魔法の力 | 信頼 | / | 恐怖 |
エフェクト
種別 | 名称 | LV | タイミング | 技能 | 難易度 | 対象 | 射程 | 侵蝕値 | 制限 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
リザレクト | 1 | オートアクション | ― | 自動成功 | 自身 | 至近 | 効果参照 | ― | |
(Lv)D点HP回復、侵蝕値上昇 | |||||||||
ワーディング | 1 | オートアクション | ― | 自動成功 | シーン | 視界 | 0 | ― | |
非オーヴァードをエキストラ化 | |||||||||
ダークマター | 3 | マイナーアクション | ― | 自動成功 | 自身 | 至近 | 2 | ― | |
バロールの組み合わせ判定 +[Lv]dx | |||||||||
過剰収縮 | 5 | マイナーアクション | ― | 自動成功 | 自身 | 至近 | 3 | リミット | |
【リミット:ダークマター】 判定-[Lv以下dx] Atk+[減らしたダイス*4] | |||||||||
氷の塔 | 5 | メジャーアクション | 〈RC〉 | 対決 | 範囲(選択) | 視界 | 4 | ― | |
Atk+[Lv*3] 同エンゲージ対象不可 | |||||||||
原初の赤:雷の剣 | 1 | メジャーアクション | 〈RC〉 | 対決 | ― | 至近 | 2+1 | ― | |
Atk+5 組み合わせ時、同エンゲージ不可でも使用可 Lv/シーン | |||||||||
覇王幻魔眼 | 3 | メジャーアクション | 〈RC〉 | 対決 | 単体 | 視界 | 5 | 80% | |
射撃 Atk+[Lv*5] 同エンゲージ不可 1回/シーン | |||||||||
プラズマカノン | 3 | メジャーアクション | 〈RC〉 | 対決 | 単体 | 視界 | 4 | 100% | |
Atk+[Lv*5] | |||||||||
コンセントレイト:サラマンダー | 2 | メジャーアクション | シンドローム | 対決 | ― | ― | 2 | ― | |
プラズマカッター | 1 | メジャーアクション | ― | 自動成功 | 自身 | 至近 | ー | ||
超高熱のプラズマを発生させて物質を切断する | |||||||||
屑鉄の橋 | 1 | メジャーアクション | ― | 自動成功 | 自身 | 至近 | ー | ||
周囲の物体を重力でかき集めて橋を造る |
コンボ
刻印接続、魔力装填
- 組み合わせ
- 《ダークマター/過剰収縮》[5]【自身/至近】 +[Lv]dx / 判定-[Lv以下dx] Atk+[減らしたダイス*4]
- タイミング
- マイナーアクション
- 技能
- ―
- 難易度
- 自動成功
- 対象
- 自身
- 射程
- 至近
- 侵蝕値
- 5
- 条件
- ダイス
- C値
- 達成値修正
- 攻撃力
- ダイス
- 100%未満
- -2
- 20
- 100%以上
- -2
- 24
- 160%以上
- -2
- 28
- -2
直流回路、広域魔弾
- 組み合わせ
- 《氷の塔/コンセントレイト:サラマンダー》[6]【範囲(選択)/視界】 +3dx Atk+35 同エンゲージ不可
- タイミング
- メジャーアクション
- 技能
- RC
- 難易度
- 対決
- 対象
- 範囲(選択)
- 射程
- 視界
- 侵蝕値
- 6
- 条件
- ダイス
- C値
- 達成値修正
- 攻撃力
- ダイス
- 100%未満
- 4+1
- 8
- 4
- 35
- 100%以上
- 4+1
- 7
- 4
- 42
- 160%以上
- 4+1
- 7
- 4
- 49
- 4+1
単独回路、魔術一斉掃射
- 組み合わせ
- 《氷の塔/覇王幻魔眼/コンセントレイト:サラマンダー》[11]【単体/視界】 +3dx Atk+50 同エンゲージ不可 シーン1回
- タイミング
- メジャーアクション
- 技能
- RC
- 難易度
- 対決
- 対象
- 単体
- 射程
- 視界
- 侵蝕値
- 11
- 条件
- ダイス
- C値
- 達成値修正
- 攻撃力
- ダイス
- 80%以上
- 4+1
- 8
- 4
- 50
- 100%以上
- 4+1
- 7
- 4
- 62
- 160%以上
- 4+1
- 7
- 4
- 74
- 4+1
単独回路、魔術一斉掃射
- 組み合わせ
- 《氷の塔/プラズマカノン/コンセントレイト:サラマンダー》[10]【単体/視界】 +3dx Atk+62 同エンゲージ不可
- タイミング
- メジャーアクション
- 技能
- RC
- 難易度
- 対決
- 対象
- 単体
- 射程
- 視界
- 侵蝕値
- 10
- 条件
- ダイス
- C値
- 達成値修正
- 攻撃力
- ダイス
- 100%以上
- 4+1
- 7
- 4
- 62
- 160%以上
- 4+1
- 7
- 4
- 74
- 4+1
全術式起動、"赤の魔法"
- 組み合わせ
- 《氷の塔/原初の赤:雷の剣//プラズマカノン/コンセントレイト:サラマンダー》[13]【単体/至近】 +3dx Atk+67 シナリオLv回
- タイミング
- メジャーアクション
- 技能
- RC
- 難易度
- 対決
- 対象
- 単体
- 射程
- 至近
- 侵蝕値
- 13
- 条件
- ダイス
- C値
- 達成値修正
- 攻撃力
- ダイス
- 100%以上
- 4+1
- 7
- 4
- 67
- 160%以上
- 4+1
- 7
- 4
- 79
- 4+1
全術式起動、"赤の魔法"
- 組み合わせ
- 《氷の塔/覇王幻魔眼/プラズマカノン/コンセントレイト:サラマンダー》[15]【単体/視界】 +3dx Atk+82 同エンゲージ不可 シーン1回
- タイミング
- メジャーアクション
- 技能
- RC
- 難易度
- 対決
- 対象
- 単体
- 射程
- 視界
- 侵蝕値
- 15
- 条件
- ダイス
- C値
- 達成値修正
- 攻撃力
- ダイス
- 100%以上
- 4+1
- 7
- 4
- 82
- 160%以上
- 4+1
- 7
- 4
- 99
- 4+1
全術式起動、"赤の魔法"
- 組み合わせ
- 《氷の塔/覇王幻魔眼/プラズマカノン/原初の赤:雷の剣/コンセントレイト:サラマンダー》[18]【単体/至近】 +3dx Atk+67 シーン1回 シナリオLv回
- タイミング
- メジャーアクション
- 技能
- RC
- 難易度
- 対決
- 対象
- 単体
- 射程
- 至近
- 侵蝕値
- 18
- 条件
- ダイス
- C値
- 達成値修正
- 攻撃力
- ダイス
- 100%以上
- 4+1
- 7
- 4
- 87
- 160%以上
- 4+1
- 7
- 4
- 104
- 4+1
防具 | 常備化 | 経験点 | 種別 | 行動 | ドッジ | 装甲値 | 解説 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
蛇王の外套 | 防具※ | G値+7 シンドローム:ウロボロスのエフェクト一つをLv1で取得する |
一般アイテム | 常備化 | 経験点 | 種別 | 技能 | 解説 |
---|---|---|---|---|---|
ストレンジフェイズ | 15 | その他 | ― | RCの判定ダイス+3dx |
経験点計算
能力値 | 技能 | エフェクト | アイテム | メモリー | 使用総計 | 未使用/合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
0 | 0 | 169 | 15 | 0 | 184 | 0/184 |
侵蝕率効果表
現在侵蝕率:
容姿・経歴・その他メモ
履歴
【無用の用】
一見役に立たないと見えるものが、かえって役に立つ。
HO2について
あなたはUGNのパトロンたる一族の次期当主である。この町を古くから納め守ってきた一族だ。
この町にはハブ=ヒュエリスという遺産の保管庫がある。そこを守るのもあなた家の役目の一つだ。
前当主は病に臥せっていて、現在、実質の当主はあなただ。ハブ=ヒュエリスという重責背負うためか、厳しい教育のもと育ったあなたには親代わりの一人の男がいる。倉本義人というあなた専属の執事であるオーヴァードだ。見た目は不愛想だが、あなたはいつも彼について回っていて、けがをすれば手当され、UGNに配属された時も護衛としてついてきていた。
あなたは今は会話することもできない父親にかつて何度も言われた。
「我々が権力を持ったのは天から与えられたひと時の運に過ぎない。天から与えられたものは独占してはならない。それを地に広めねばならない」
どこまでその言葉を飲み込んだか。果たしてそれはあなたがこれから紡ぐことになるだろう。
神倉緋紅について
「人には選ぶ事のできない運命がある。生まれ落ちた家と名は、まるで呪いのように人を縛る。」
大嶽市の大地主、神倉家の一人娘であり神倉家の現当主。
その風貌は古き良き淑女然としており、立ち振る舞いから街の人々や学校の生徒教師からも「神倉家の令嬢」として広く認知されている。また学業においても他の追随を許さないほどの成績を収めており、まさに完璧超人といった様子。
しかしそれらは全て表向きの顔。彼女が演じる“神倉家の当主”というキャラクターだ。本来の彼女はプライドが高く、誰よりも秀でていることを望み、そして何より“自分のことは自分で決める”事を信条にしている。欲深く、我儘で、誰よりも強くありたいと願い努力する。それが神倉緋紅という少女の本当の姿である。
戦闘方法は、膨大な量のレネゲイドエネルギーを放出し、それを超圧力で収縮して打ち出す遠距離射撃型。
右腕の刻印が、その圧倒的な量のレネゲイドを緻密にコントロールするための魔術回路となっており、能力を使用する際には赤い光を放つ。しかしその力を制御するのは緋紅のオーヴァードとしての才能と経験だ。緋紅がその力を使う時、自らの意志で移動することは出来ない。だが一度でも緋紅に目をつけられたら最後、彼女から放たれる超高速の魔術砲は、例えどんな場所にいる敵をも仕留める。その力と自信が、緋紅には備わっている。
好きな食べ物:ハンバーグ、カレー、オムライス、その他味が単純なもの全般
好きなもの:称賛
嫌いな食べ物:茄子、胡瓜、トマト(ケチャップなら可)
嫌いな言葉:運命
神倉家について
数百年前から大嶽市を治めていたとされる一族。現在は無論正式な統治者ではないが、知事、警察、企業等への影響力はかなり大きい。その背景には、神倉家が代々その名前と共に受け継ぎ護ってきた、ものの存在があった。
それは“大嶽神呼殿”と呼ばれた。表向きはこの大嶽市の中心にある神社であるが、その裏の顔は宝物庫である。ある者は強固な城砦一つを簡単に切り崩してしまうような兵器が隠されていると言い、ある者はシルクロードを渡ってきた宝玉財宝の類が、またある者は、それが明るみに出れば世界の均衡を破ってしまうほどの力を持った“遺産”と呼ばれる何かが収められていると語った。そんな得体の知れない強大な“力”は、ある種の抑止力として、いつの時代にも神倉家に一定の役目を与え続けた。
その大きな力を手にしようと企てる者たちは過去数えきれないほどであったが、神倉家は一度もその扉を破られたことはなかった。伝承によれば、神倉家は古くより魔術の類を用いてそれらを払ったという。そんな噂話が囁かれ始めると、いつしか神倉を"大嶽市を護る一族"ではなく"災いを呼ぶ魔の一族"と呼ぶ者も現れ始めた。眉唾物の話である。
しかしそんな言い伝えも、“神呼殿”という名のブラックボックスも、現代ではすっかり知る者はいなくなった。どれだけ大きな力も、恐れるものがいなければ抑止力は働かない。時代と共に神倉家も形骸化していき、大嶽市の古くからの地主という立場だけが残っていった。
しかしレネゲイドウイルスが世界中にばら撒かれると、神倉の立場に変化が生じた。
10年前、UGNは伝承を頼りに“神呼殿”へと辿り着き、その価値を認めた結果、神倉とUGNは協力関係を結んだ。
そして現在。神倉家は、大嶽市内でオーヴァードが覚醒した際の隠蔽工作を行うとともに、UGNとともに“神呼殿”改め“ハブ=ヒュエリス”の管理と保護の役割を担っている。
覚醒
神倉緋紅は神倉家の一人娘として生を受けた。
古くより神倉家は“神呼ノ殿”の管理者という立場と、神倉に伝わる“秘儀”を一子相伝とした。その因習は現代にも受け継がれている。緋紅を出産してすぐ、母親が他界してしまったため、事実上緋紅がこの神倉家の次期当主となった。母の死について緋紅は知りたがったが、ついぞ父の口から語られることはなかった。
母が亡くなってから、父による神倉家次期当主のための教育が始まった。名家と呼ばれる神倉の血を次の世代へと受け継ぐために、父は自らの全てを緋紅に叩き込んだ。その間、父はどこまでも冷徹で厳しく緋紅に接した。
そうして神倉緋紅という存在は完成した。品行方正、才色兼備、文武両道。誰もが神倉家の次期当主として彼女を見た。
しかし、実力テストで全教科満点を取った時も、運動会で男子に混ざって徒競走で一位を取った時も、音楽祭で学園代表としてピアノを弾いた時も。父は一度として緋紅を賞賛することはなかった。
「今が常に最良であることは神倉の義務である。明日になれば、今の自分よりも秀でた存在にならなければならない」それが、父の口癖だった。
緋紅が中学生になったばかりの頃、緋紅の運命を決定付ける事件が起きる。
その日は学校の修学行事だったため、緋紅が屋敷に着く頃には空に薄く三日月が現れ始めていた。
いつものように屋敷の前で執事が出迎える。緋紅はその日の学校での出来事の報告をするために父を探したが、屋敷の中に父の姿はなかった。緋紅は、幼い頃に父から入る事を固く禁じられていた場所の存在を思い出す。緋紅は家の者の目を盗んで、屋敷の地下へと続く階段を、極力音を立てないようにゆっくりと降りた。
「…お父様、緋紅です。いらっしゃいますか?」
地下室の扉の前で問いかけるが、反応はない。
ちょっとした、単なる好奇心だった。緋紅はその扉を開けて中へと入る。緋紅が生まれて初めて父の言いつけを破った瞬間だった。
目の前に広がったのは異様な光景だった。板張りの床には赤黒い液体で魔法陣のようなものが描かれており、その中央には台座が設置されている。その上には、まるで大きな怪物に食いちぎられたような荒々しい断面を持った人体の一部、右腕が祀られていた。
部屋のあまりの異質さに緋紅の思考は停止する。しかし頭で理解出来ずとも、身体は拒絶反応を起こした。思わず胃の中のものを吐き出し、その場にうずくまる。あんな得体の知れないものが自分の住む屋敷の地下に眠っていたという事実を少しずつ理解していく。激しい頭痛と吐き気が続き、その場から動く事ができない。
その時、突如として台座の上の右腕が煌々と輝き始める。見れば右腕に浮かび上がった、まるで蛇のような痣が緋色に輝いていた。その美しさに緋紅は少しだけ正気を取り戻す。しかしその発光が収まると、ずるり、という何か這い出たような音がしたことに気が付く。見ればその右腕は、まるで蛇が脱皮した後に残った皮のように萎んでしまっていた。
そして腕に浮かび上がっていた痣はいつの間にか消え失せていた。いや、消えたのではない。その腕から“這い出た”のだ。緋紅は瞬時にそう理解した。足元に目を向ければ、そこには姿は無くとも、床に残した一本の轍がその存在を明確なものにした。
しかし、緋紅の身体は動かなかった。その圧倒的な力を前に、身体が一切の動きを止めてしまう。やがてその痣は緋紅の脚、腹、胸と這い上がっていき、右腕に到達した時、その刻印は再び緋色の輝きを放った。その光を浴びた緋紅はそのまま意識を手放してしまった。
やがて気がつけば、頭上には緋紅の身体を揺り起こし、見たことのない表情で自分を見下ろす父の姿があった。そして自身の右腕を見れば、そこには先ほど台座の上に祀られていた主なき右腕と同じ場所に、黒々と刻まれた蛇のような痣が刻まれていたのだった。
あの日の後、すぐにUGNという組織の人間がやってきて緋紅を保護した。複数の検査と問診を受け、UGNからレネゲイドに関する様々な説明を受けた。数週間ほど経過した後に屋敷に戻った緋紅が見たのは、あの夜から精神を患い、生きているのか死んでいるのかも判別がつかないほど衰弱した父親の姿であった。
そして現在、緋紅は高校生になった。
周囲の学生は皆一様に緋紅を高嶺の花、完璧超人と評価した。
故に友人と呼べる者も片手で数えるほどしかおらず、彼女の本当の姿を知る者はほとんどいない。
緋紅はあの日から、毎日決まった時間に地下に籠るようになっていた。それは神倉家の言葉で言えば魔術であるし、UGNの言葉で言えばオーヴァードとしての力。その力は奇怪そのものだったが、自分自身理解出来ていないものが身体の中に存在しているということが、緋紅にとっては極めて不快だった。幸い、地下室には膨大な量の魔術に関する研究資料が所狭しと並んでいた。緋紅はそれらを用いて独自に魔術の探究を始めた。もっとも、そんなことには何の意味はないのだが。
「我々が権力を持ったのは天から与えられたひと時の運に過ぎない。天から与えられたものは独占してはならない。それを地に広めねばならない」
親としての愛情を与えることをせず、神倉という名前を十字架のように背負い続け、禍々しく右腕に刻まれた痣を最後の贈り物にした父親の事を、緋紅はひどく嫌っていた。しかし、喋ることすらままならなくなる直前に父が放ったその言葉が、なぜか今も脳にこびり付いて離れない。
遺産“蛇王の外套”について
神倉家の当主にのみ継承され続けている、形を持たない遺産。神倉を継承する者は、儀式を以てその遺産を身体に宿す。それは、神倉家が何百年に渡って刻み続けてきた魔術刻印。蛇が這った後の様な痣が身体の一部に刻まれる。その刻印を継承した者はその生涯を賭して魔術の研究と鍛錬を行う。しかしその精神は次第に蝕まれていき、そしていつかその身が朽ちる時、その血肉とともに、その継承者がそれまで積み重ねてきた研鑽が新たな刻印となって浮かび上がる。そうして神倉家は、その呪われた宿命の代償に強大な力を受け継ぎ続けてきた。
しかし例えその刻印を継承したとしても、その力を行使することは極めて困難だ。継承者のほとんどが魔術的知識を多少なり理解する程度の恩恵しか受けられない。緋紅の父、そして母親も同等であった。
だが緋紅は、その刻印から過去の継承者の能力を引き出した。それも極めて高度なレベルで発現させてみせたのだ。
本来、この遺産の継承には非常に整えられた場での儀式行為が必要とされてきたが、遺産自体が緋紅の魔術的才覚を認め、その条件を無視して体内に宿った。それらが緋紅の非凡な才能を証明している。
この呪われた刻印を誰よりも否定する彼女に、圧倒的なまでの魔術的素養が備わっていたことは、あまりにも皮肉な話である。
倉本義人について
年齢不詳。神倉家に仕える執事でありオーヴァード。緋紅の素顔を知る数少ない人間の1人。緋紅が物心つく頃には既に屋敷におり、亡き母の代わりに緋紅の身の回りの世話をしていた。三食全て手作りで用意し、怪我をすれば手当され、緋紅の護衛という形で大嶽支部のエージェントとしても在籍している。以前はイリーガルだったと聞いている。
緋紅にとって倉本という人間は、目の上の瘤だった。もちろん、幼くして母を亡くし、父から酷く厳しい教育を受けて育った緋紅にとって、自分を取り繕わずに接することが出来る存在が彼女の一番近くにいたという事は、彼女にとって幸いであったことは間違いない。しかし、それでも、それ故に、緋紅にとっては倉本という存在は煙たいのであった。自分の全てを知る男。立場は雇い主であるこちらの方が上のはずなのに、この男は何を言ってもどこ吹く風。「もうアンタはクビよクビ!」と何度怒鳴りつけても軽くいなされ、いつも通りに食事を運んでくる。そして何故か屋敷に居続ける。神倉家の七不思議の一つである。(緋紅談)
他PCについて
八武崎 一颯
同じ高校に通う男子学生。緋紅の本当の姿を知る数少ない人物の一人。
外では神倉家の当主としての面子を保っている緋紅にとっては、いつ彼からボロが出るとも限らないと考えており常に注意を払っている。てゆーか本当なら、例えUGN絡みの関係になったとしても本性を見せるつもりなど毛頭無かった。どうしてこんなことになったのか、責任者に問いただしたい。(緋紅談)
阿僧祇 六徳
大嶽支部の支部長。父とも面識があるらしく、初対面の時に普段通りキャラ作って挨拶したら、「ああ大丈夫。無理してそんな口調で話さなくていいから」と言われた。なんでバレてんねん。そんでPC1にもバレたから、もうその時点で緋紅的にはどうにでもなれ精神だった。なんか知らんけど倉本もずっと付いてくるし。
支部長は目上の人だし一応上司なので敬意は払っているが、それでもどこかでプライドが邪魔して時々反発しちゃう。そういうお年頃。でも許してくれる。優しい。(緋紅談)
「–−–−刻印、接続完了。」
セッション履歴
No. | 日付 | タイトル | 経験点 | GM | 参加者 |
---|---|---|---|---|---|
フルスクラッチ作成 | 0 | ||||
1 | デメテルの聖餐 | 34 | わか | ||
配布点 | |||||
20 | |||||
持ち込み自前点 |