『魔王であれ』と望まれて生れ落ちた孤独の少女。
　白い髪に黒いリボンを両方に飾り、黒い制服風ドレスを身に纏う。
　赤いお目々ぱっちりな童顔で、身長は小学生レベル(本人はコンプレックスを感じてる為禁句)。
　バロールとして覚醒している彼女は、常に自分の世界を持ち重力を操る様はまさに『魔王』。
　暇なときに宙に揺蕩う彼女は可愛い少女そのままであり、通っている高校では不思議ちゃんとされている。

　一人称は『我』。常に自分上位に考えており、自分以外の人間は『下郎』や『雑種』、『貴様』などと呼ぶ。
　好きな物は、甘味やぬいぐるみと我に従う下郎。嫌いな物は、苦い食べ物や吼える犬と我に従わない愚か者。
　見た目に反して様々なコネを持ち、見た目に見合わない頭脳を持っている。しかし、基本的に使うことはない。
　自分の縄張りで悪事をするFH関係以外では自分から動くことを嫌い、甘い物で釣ることでしか動かせない。
　性格も味覚も子供であり、嫌なことがあると癇癪を起すかもしれない。幹部候補の苦労が偲ばれる。

　魔王(まきみ)の基本的な戦い方は、重力を使った押しつぶしである。
　身長にコンプレックスがある魔王は、自分より頭が高い相手を自分より下に押し付ける傾向にある。
　その為、相手の死因は重力による圧死となっている。
　他にも、ポケットディメンションによる家の建築や、服のポケットを拡張し疑似四次元ポケットを実現している。

　高校では、既に知っている授業をつまらなそうに受けており、居眠りが多い所為か授業態度の評価が悪めである。
　クラスメイトからは、可愛いマスコット扱いされており、甘いものを貢がれてはいい笑顔で食べるのを写メられる。
　テスト関係は常にトップであり、授業態度の悪い魔王に教師陣は思わず唸る。しかし、保健体育は除く。
　稀に授業をサボることがあるが、そういう時は大体お菓子で釣られてはボコられる怪しい大人である。

　魔王(まきみ)が誕生した時、彼女は生まれてからにしてオーヴァードであった。
　生まれた場所はとあるUGN支部であり、その日は運が悪いことにFHの襲撃があった。
　しかし、魔王(まきみ)のオーヴァードの暴走により、FHの半数は重力の圧力に潰された。
　支部もその暴走に巻き込まれ、実質支部は解体。魔王(まきみ)は、他の支部に預けられることになる。
　その後は、UGNチルドレンとして活動することになり、現在に至る。
　なお、幼少の頃の記憶は曖昧であり、その時の人物と約束したことがあった。
　『魔王であれ』、そんな言葉が魔王(まきみ)の脳裏にこびりついて離れないでいた。

　住処は、通っている高校の屋上の更に上にあるポケットディメンションである。
　その空間は体育館並の広さを誇り、内装は魔王城そのもの。中に入るには、ディメンションゲートを使用する。
　玄関からエントランスに入り、正面には2階に続く階段。左右には、廊下に続いており合計8個の部屋がある。
　2階は、玉座の間と個人の個室だけである。玉座の間は、左右に柱が3本ずつ並び、中央には赤いカーペットが伸びている。
　個室は、紫を基調に黒や赤の混じった装飾品が飾られている。黒と紫のベッドには様々なぬいぐるみが置かれている。
　暇なときは常に宙に浮いており、逆さになってもスカートなどは重力に逆らってパンチラを防ぐ。