容姿・経歴・その他メモ

一人称：拙僧
呼び方：～殿・貴方・貴女
洗礼名：シューセンド

世界六大宗教の一つ、ゼニラブ教の神父。
3世紀初頭に聖人マネー・ゼニラーブが金を奪い合う二人の男からそれを取り上げ、「争いの種である不浄なる物は私が引き受けよう。君たちの魂は今浄化された。さぁ、この金は私に任せて仲良く暮らしなさい」と争いと悪心を生む不浄の象徴たる富を引き受ける姿(後にこの行為は、その身をもって不浄なる富を引き受け元の持ち主を浄化することから『マネーロンダリング』と呼ばれ、ゼニラブ教の秘儀として今日に伝わっている)に感動し多くの者が弟子入りをした。
マネー・ゼニラーブはその後、各地の王侯貴族や商人、一般市民をマネーロンダリングにより救ったが、その教えを理解できない愚かなとある王により処刑され、その身に蓄えた多くの不浄は王により世界にばらまかれることになった。
この時ばらまかれた不浄の富を回収して民衆を救い、尊き行いによって死後に神の一柱となったマネー・ゼニラーブの身元へと送る(つまり、自分が死ぬまで金をため込む)ことを使命として、弟子たちが起こしたのがゼニラブ教である。
ゼニラブ教は世界に蔓延する不浄なる富(つまりお金)を自らが引き受けることで徳ら積むという教えを持ち、彼はその次期枢機卿候補にして、将来の教皇と目される人物である。
入信時、その強い熱意と信仰心から、ゼニラーブの最初の弟子である『聖シューセンド』の名を洗礼名として与えられている。
マネーロンダリングにより不浄なる富をその身に引き受けて救済を施すことに喜びを感じており、現代の聖人と名高い人物である。


というのは表の姿。


実際は、金が好きで好きでたまらない守銭奴である。
金を貯めるのが好きだが金を使うのも好き。そして何より、金を奪うのが好き。
他人が持つ金を自分のものにした時の高揚感。手に入れた金の手触りや臭い。その感動に加えて、さらに相手の泣き顔や怒り顔は感動に更なる色を添えてくれる。
それはまるで、世界に祝福されているかのような全能感をもたらすのである。
また、オーヴァードに覚醒して手に入れた、心を読み真偽を見抜く力、他者の心を操る力、そして力を取り戻す奇跡の水が宗教に使えると考えゼニラブ教へ入信。
そして僅か10年ほどでその地位を確たるものとし、教義の名の元に、さらなる金儲けへと邁進する(※１)。
しかも愚かな信徒達はその行為を褒めたたえる。そう、承認欲求までをも満たしてくれるのである。いまやその権威は枢機卿はおろか、教皇にすら匹敵すると言われている。
そのうえ、長年をかけて浸透させた、『徳の高い信徒に不浄の富を集中させることで、マネーロンダリングの効果がさらに高まる(※２)』というでっちあげ……もとい、新説によって、多くの信徒が金を喜捨するのである。こんなボロい商売はない。
そうして集めた資金を使い、人を騙し、脅し、陥れることで使った以上の金を手にした彼は、いつしか、世界でも並ぶもののない金持ちとなった。
しかしそれでもその歩みは止まらない。世界に存在する全ての金をその手にするまで、彼は金を集め続けるのである(※３)。


※１：『邁進』という言葉は『目的にむかってひたすら突き進むという、前向きで一生懸命な様子を表現した言葉』です。まさにゼニラブ教徒の鏡ですね。
※２：大衆のみならず、ゼニラブ教徒の不浄すらも引き受ける自己犠牲精神。まさにゼニラブ教徒の鏡ですね。
※３：この世に生きる全ての人を不浄から解放しようとする高潔な精神。まさにゼニラブ教徒の鏡ですね。

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