「弱くたって、生きてはいける。でも惨めで嫌な事が多い」
　
　母親に虐待されていた過去を持っており、実は女性に苦手意識を持っている。父親が他の女を作って浮気をした後に離婚。相手の口や母親の方に知識や金が無かった為に慰謝料も満足に貰えなかったことで貧乏な家庭で幼少な時期を過ごす。最初の頃は、正気を保っていた母親だったが次第に疾風に当たり散らすようになる。虐待の日々の中でも、ふとした時に優しく接してくれる事を支えに生きていたが、ある時に家に遅れて帰ると母親は自殺していた。それから、親戚の家にたらい回しにされるが運よくいい人(谷修成)に引き取られる。

　　
「ただ、ワイは母ちゃんに...　もっと胸を張って生きて欲しかったんや」

　当時は荒れに荒れていたが、根気よく面倒を見てもらったことで母親への罪悪感や父親への恨みなどに向き合うことに成功する。社会においての弱者の過ごしにくさ、世間の風当たり、知識や経験の大事さなどの多くの事柄をじっくりと教えてもらった事で、自分は母親に胸を這って生きて欲しかっただけである事に気が付く。