倒れて行く。敵も。味方も。
　焦りを禁じ得なかった。UGN支部長として任された作戦だが、これでは任務失敗どころか―――。最悪のシナリオを思い描かずにいられない彼女の横、吹き飛ばされた味方が壁に激突する。
「アッハッハッハッハ！　殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せェ！」
　荒ぶる猛威の中心にいるのは一人の男。UGNエージェントも、ジャームも、味方であるはずのFHエージェントも関係なく、視界を遮るものをすべて打ち倒して行く。
　戦慄を覚えた。これは、人ではない。人が立ち向かい得ぬ、災害だ。
「禍津、神…」
　声が聞こえたわけではなかろうが、男が立ち止まった。
「ほう。まだ立っているか」
　男の唇に残虐な笑みが浮かぶ。肩で息をしながら、彼女は頭を巡らせた。
　まだ、可能性は残っている。刺し違えれば、あるいは。いや、それしかない。
　構えから攻撃に移ろうとしたその瞬間―――ドン、と衝撃が走った。
　何が起こったのかわからない。赤く染まった視界がゆっくりと回転し、自身の体がドサリと倒れる音がした。
　かろうじて動いた視野の端、男が悠然と歩いて来るのが見える。それが、最後だった。

★PC1（セルリーダー）　ロイス：ジャームたち　推奨感情：有為／嫌気　指定ワークス：FHセルリーダー
あなたはFHのセルリーダーだ。あなたのセルではジャームも仲間に引き入れているが、如何せん数が増えすぎた。手に負えなくなったため、不要なジャームを処理することにした。
※倫理観は置いてきてください。