神有区でスペイン料理店「なんかいい感じの店名」を営む料理人。
彼女の作る料理はどれも絶品と評判で、店は多くの客で賑わっている。

幼い頃から料理が好きで、料理人になることが夢だった。
20歳の頃に専門学校の仲間と卒業旅行でスペインへ行った際スペイン料理に目覚め、日本のスペイン料理店で4年間の修行を積んだ後、2年前に独立して自分の店を開いた。
自分の店を持つことが決まった後、これから忙しくなるから最後の息抜きにと、人生2度目のスペインへ行き、憧れていた｜トマト祭り《トマティーナ》に参加。その際、周りの熱気に煽られてか、はたまたレネゲイドウイルスに感染したトマトが偶然紛れていたのか。原因は定かではないが、なんやかんやでオーヴァードへと覚醒。彼女が気づいたのは日本に帰国した後だった。
力に気づいたきっかけは、家庭菜園で育てていたトマトを収穫しようと触れた途端、まるでトマトが意志を持っているかのように動き出し、辺りをはね回った後に破裂したため。
このあとすぐに噂を聞き付けたUGN職員が接触し、彼女はこの世界の真実を知ることになる。

当然、UGNへ入らないかと勧誘されたが、せっかく持てた店に集中したいとこれを断り、代わりにイリーガルとしての協力を承諾。
UGNからの依頼は滅多に来ないが、神有支部の職員達が店に食事をしに来ることがあるため、世間話し程度の情報は仕入れている。

彼女の力は、野菜に生命を与えること。
はじめは、彼女のシンドロームは植物を操ることができるオルクスではないかと思われていたが、後に、ブラム=ストーカーが持つ従者を作成する能力に近い事が判明した。
彼女は、野菜に触れるか、皮膚などの対組織や体液(主に血や汗)を媒介にして「｜生きた野菜たち《Verduras vivas》」を創り操ることができる。
彼女が野菜と認識しているものであれば何でも生成し操ることが可能で、空中に浮いたり高速で飛び回ったりと、その動きにはほとんど際限は無い。
また、彼女自身の戦闘能力は皆無と言って差し支えなく、平和な神有区では鍛える機会もさほど無いため、従者を生み出す体力が尽きてしまうと何も出来なくなるほど脆い。

上記の記録は、UGNにより改変されたものである。
それは、「彼」が2年前までUGN中枢評議会、通称アクシズに在籍していたことに起因する。
「彼」は、10代のころからUGNチルドレンとして多くの任務に携わり、数多くの目まぐるしい成果を上げ、いつしかそのオーヴァードとしての実力のみでアクシズへの参加を認められるほどになっていた。
「彼」の記録は前述の通りアクシズを抜けた後に改変されており、名前も書き換えられ元の人物は任務で死亡したことになっている。
「彼」自身の記憶も幼い頃からの夢であった料理人になるために修行をしていたと書き換えられている上に、新たな人間としての人生を上書きされているためこの情報が漏れる可能性は限りなく低い。
アクシズを抜けることになったきっかけは、任務で致命的な後遺症が残るほどの大きな怪我を負ったことにあり、全盛期では近寄るだけで対象を内部から破裂させ跡形もなく消滅させるほどの力をもっていたが、今では野菜というごく限られたものに一時的に力を付与させることしか出来ないほどに衰えている。

外傷は跡形もなく完治させたが、能力の衰えた状態では今までのような高難易度の任務は行えないと判断され、本人の希望により引退して料理人として店を開くことになった。
その際、完全な隠蔽のために「彼」を死亡したものとして扱い、さらに性別を変えることでたとえ「彼」を知るものが接触しても別人として疑わないように処置を施された。
そうして、「彼女」は〇〇という新たな名前と人生を得ることになった。

よく店にUGN職員が来るのも、秘密裏に定期的な経過観察を行うためであったが、最近では純粋に彼女の料理を楽しむことが主目的になりつつあるとかないとか…。

・負傷により失った部位(腕など)を修復する際に自身の肉体をなんやかんやして補ったため、身長が30cmほど縮んでしまっている。

・人類参加に行った際のキャラシが〇〇と同じく元男現女だったため、あえて今回も同じ属性を持たせている。年齢もいっしょ。

・名前はトマトの品種から。「あやおり」「麗夏」という名前のトマトがあるらしい。
コードネームは

モチーフ
トマト、スペイン