容姿・経歴・その他メモ

35歳。男性。
細めの体格で、背中まで届きそうな髪を無造作に結び、その上からはちまきを巻いている。
容姿を気にする様子は無く、髭も剃らず、髪も切らず、服装は常にどこでも作務服。
目の下には隈があり、腱鞘炎と腰の痛みに苦しんでいる。
酒は舌に合わず、煙草は買う金が無いため経験がない。
一人称は親しい人の前では「僕」。仕事では「私」。

10年寝たきりで浦島太郎状態であったため、現代の生活に順応しきれておらず、話題についていけず、ハイテク関連がとにかく苦手。
最近、なんとかスマホで動画サービスのサブスクに登録できた。

現在も漫画家デビューは出来てないが、取材旅行時に経験した奇妙な出来事(レネゲイド関連)のルポ漫画がやけに人気で、同人誌としての売り上げも好調でなんだかなあ、と煮えきれない様子。

自分が想像した漫画世界を構築するモルフェウス/オルクスのクロスブリード。
勇者を卒業した自分は、もう戦う者ではないと考えており、その力は他のキャラクターの力になることに長けている。
一方で、気に入らない相手に対しては、漫画的表現(コマに捕らえるなど)でその動きを阻害するなど、まだ敵と相対する意思は持ち合わせている。

履歴

孤児院で育ち、貧しい環境での唯一の娯楽は漫画だった。
いつしか漫画家を夢見るようになり、中学卒業を機に漫画家となるために自立。バイト生活しながら、漫画を描いては応募する毎日であった。
20歳のとき。振るわぬ漫画応募。生活費や画材に追われ、バイト三昧の日々。
しだいに身体も精神も疲弊し、限界を迎えた時に、幼子に出会った気がした。

気づけば、自分は違う世界に生まれ変わり、そこで勇者として戦う日々を過ごした。
まるで自分に思い描いた漫画のように。まるで自分の理想のように、刺激的で愉快で、ほんの少し悲しい世界に浸る。
旅の目的を果たして、その歩みを終えた時、彼は病室にベッドの上で目が覚めた。

10年の月日が過ぎており、30歳の男となっていた現実に彼は絶望した。
こんなことであれば夢の世界に浸っていたかった。現実になど戻って来たくはなかった。
そんな彼の痛みを和らげたのも、また漫画であった。漫画に救われ、漫画に生きてきた男にとって、漫画の中に生きる主人公たちの活躍、そして生き様は、彼の絶望の慰めになった。

あの世界で過ごした10年は無駄じゃない。あれは僕にとっての現実だった。その現実をこの原稿に叩きつける。
自分が経験し、描いた世界が、自分を救ったように、誰かの救いになるのだと信じて。
明日見快晴。35歳。今日もまた、漫画を描き続ける。

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