容姿・経歴・その他メモ

断片的に覚えているのは、自分に良く似た顔立ちの、感情のない眼をした少年少女たち。異形と化したその骸。
その内自分もああなるのだとぼんやりと思っていたこと。

とあるFHセルの実験施設からUGNに救い出された頃以前のことはほとんど記憶にない。
自分以外の「兄弟姉妹」たちがどうなったのかも。
ずっと、毎日毎日「明日」が来ることが不可解で、実感が湧かなかった。
自分の周りに透明な殻があるようだった。
任務で関わった、無力なはずの一般人―――鉄が、命を懸けて俺なんかを守ろうとしてくれるのを目の当たりにするまでは。

それから数年、あれ以来UGNの一員になった鉄は、今もかけがえのない親友だ。


※
赤目赤毛の「少年」。
白い猫科の大型獣に変化し、侵食率が上がるほど毛並みが赤くなり、体躯も膨れ上がる。

染色体的にはXX,すなわち女性。
その事は教えられているが、実験体として生み出されて育ったせいか、本人の気分がどっちつかずなせいか、未だに少年寄りの中性的な体格を「維持」している。

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