神城家の直系に連なる男子であり、神城早月とは従姉の関係に当たる。
父親の命を受けて12歳でUGN日本支部へ加入。神城家の資産とコネクションで14歳でD市支部支部長の座につく事になる。
将来的には日本支部長から中枢評議会議員入りを命じられており、その為に奔走する日々。
神城家のコネと財力によって、D市支部は充実した資本力を持つ。

所謂童顔の類であり、体格は男子にしては少し小柄。
日本人らしからぬボブカットの金髪と紅い瞳は共にドイツ生まれの母親譲り。
父親は怜悧な雰囲気を持つ高身長の男性だが、その要素は現在まで全く受け継がれていない。
所謂ハーフと呼ばれる類だが、本人は日本人のつもり。

高圧的かつ威圧的。その口調は子供らしからぬもの。
一応、同じ組織内(UGNや神城グループ)であれば、自分より役職が上の者には相応に猫を被る。
だが、指揮を取るべき立場としてエージェントやイリーガルには、年齢を問わず尊大な態度であることが多い。
……が、そこから生み出される軋轢や挫折を経験し、最近はなるべく猫を被る時間を多くしようと努力している。

元々育った環境から功利主義的な思想を持っていたが、様々な経験の果てに『味方の犠牲を少なくする』と言う事に拘る様になる。
逆説的に、敵に情けをかけるという行動や言動を嫌う。犠牲無く救えるのなら強くは反対しないが、仲間の犠牲によって何かしらを得ようとする事には、強い忌避感を示す。

本来はピュアブリードのモルフェウスとして破壊力に特化した能力を持つオーヴァードだった。
しかし、とあるマスターエージェントとの対峙の末に侵蝕率が100％を突破し、ジャーム化の判定を受ける間際まで追いつめられる。
…が、高まった侵蝕率とレネゲイドの高まりは、バロールのシンドロームを新たに目覚めさせる事になる。
新たなシンドロームに目覚めた少年は、再計測の結果侵蝕率も100％未満と判定され一応UGNの職に戻る事が出来たが、UGNからの不信感を抱かれるには十分な事件であった。
目覚めたシンドロームのバロールが、対峙したマスターエージェントと同じシンドロームであった事も不信感を抱かれるには十分過ぎるだろう。

レネゲイドの申し子、と呼称される程にモルフェウスのシンドロームに適合した生まれついてのオーヴァード…だった。
現在はモルフェウス/バロールのクロスブリードとなり、純粋なモルフェウスとして持ち合わせていた強大な火力は失われた。
しかし、重力と時間を操るバロールの力を得た事で戦い方に柔軟性が増し、味方の支援から火力投射まで行える"支配者"に
相応しい力を得る事になる。
主な戦い方は錬成した砲弾に重力を付与した制圧砲撃。モルフェウスの根源である砂塵を活かした自分や他者の援護。
また、自身の一撃を止めたマスターエージェントと同じ時間を停止させる能力にも目覚めたが…本人は、非常にそれを嫌がっている。

支部長として調査に赴いた施設で出会った年上の女性。
当初は、尊敬する神城早月と同じ様な。所謂姉への慕情の様な感情を抱いていた。
任務として彼女と接するうちに、理央も無自覚な儘に淡い恋心を抱く様になっていたのだが――

仲間達との奮闘により、彼女の恋人である「大空　晴」を救いだし、瀬戸七海を無事に結びつける事が出来た。
今は、二人の幸せを遠くから願うばかり。
少年の初恋は、気付いた時には終わっていたのだ。

幾度か任務を共にした同年代の少年。
御互い真逆な立場ではあったからこそ、向けられる素直な尊敬の念にはむずがゆい思いを感じていた。
…が、とあるアーティストの調査任務にて、健から向けられる尊敬と畏怖の念に根負け。
不器用ではあるが『友達になりたい』と伝えることになり――
…今では、数少ない同性の友人である。
食事代は、必ず驕る様にしている。質より量。沢山食べる事はよいことだ、と。

オーヴァードとして覚醒した少年を保護する任務にて同行した少女。
その後、度々D支部の任務の加勢を貰う事になる。
長い付き合いの中で信頼関係を育み、気の置けない関係性を築いてはいる…のだが。
理央本人が自分自身にも鈍感である事。そして彼女の想い人の存在を知るが故に
常に一歩身を引く様な言動と態度を心掛ける様にしている…いた。
今ではまあ…彼女の存在は、何者にも代えがたいものだ。
彼女の本当の名前は、誰にも語る事は無い。

諦めようとした。そのくせ、最後に彼と対峙した時…自分は碌に攻撃を当てる事すら出来なかった。
そして…彼と同じシンドロームに目覚めて、僕は生き残ってしまった。
今迄の儘では、彼には勝てない。『ハイスコア』は出せない。
僕は変わらないといけない。…でも、どんな風に？
……僕は、どうすれば良かったんだ。

クロスブリード前のキャラシ