容姿・経歴・その他メモ

履歴

生まれつきレネゲイドウイルスの影響を強く受ける体質で、3歳になる頃にはオーヴァードとして覚醒していた。
能力を制御することも儘ならず、椎無の周囲では時々勝手に物が動き、壊れ、消え、周りの人々からは不気味がられていた。
そして、4歳になる誕生日。「いっしょに誕生日プレゼントを買いに行こう」と父と母に連れられ、3人でデパートに出かけた。休日ということもあり、店内は買物客でごった返していた。
人混みに呑まれ、まだ小さかった椎無は両親と逸れてしまう。

今すぐにでも泣き出したかったが、勇気を出して迷子センターに駆け込み、両親の迎えを待った。
しかし、いくら待てども迎えは来ない。
閉店時間を過ぎても両親は迎えに来ない。
「自分は両親に捨てられた」と、幼いながらも気がついた。

親に捨てられた悲しさや寂しさによってごちゃ混ぜになった感情に呼応し、体内のレネゲイドウイルスが暴走。
EA『不可視の領域』が完全に制御下から外れ、自分の姿が他の誰からも認識されなくなってしまう。
さっきまで親身になってくれていた迷子センターのスタッフも、店内にごった返す買物客も、外を歩く誰もが、1人でとぼとぼと歩く椎無に見向きもしない。

椎無は近くの公園のアスレチックの下で身を屈めて泣きじゃくった。
その声を唯一聞き届け、手を差し伸べた人間がいた。それが霧谷雄吾だった。
椎無はそのままUGNに孤児として保護され、UGNチルドレンとして教育を受けながら育った。
次第に自分の能力も制御できるようになり、前線のサポーターとして多くの現場でも活躍するようになった。
その努力と成果が認められ、椎無は26才という若さでN市支部の支部長に任命された。

"オーヴァードに覚醒したことで孤独になってしまう人をこれ以上増やしたくない"という願いから、N市支部に配属される部下には優しく接し、本当の家族のように出迎える。
基本的には誰に対しても大らかな柔らかい表情を向けるが、支部の仲間=家族を虐げる者に向ける視線は冷たい。

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