宇宙開発の分野において流星の如く現れた超新星巨大企業グループ『最上グループ』の若き会長。
高校に在籍しているものの、既に飛び級で海外の大学の卒業資格を持っている。
更にはK市の町を丸ごと一つ、グループ参列企業のために投資・開発をしており、町長と同等の影響力を有している。
しかし、病弱気味で出席する日も少ない。それ故に高嶺の花のように扱われており、興味と羨望の視線を集めている。

その正体はUGN日本K市支部、最上グループが出資して都市開発を行い、最先端都市となった通称〝コスモタウン〟の長。同時にUGN中枢評議会の議席を持つ才女である。
病弱で出席が少ないのは多忙で出席出来ない日が多いので表向きのカモフラージュ。

彼女は最上グループの先代会長であり、中枢評議会の議席を持っていた父の元に生まれた。
オーヴァードの存在は物心つく頃から認識しており、彼女の日常には超常現象が当然のようにあった。
そんな超人たちを見ていたせいで、自分が持つ特異性を自覚することなく、ある日それが発覚してしまう。

彼女の持つ力は文明を何歩先にも進めてしまう前代未聞の発明。
それを見た父、最上 流星は娘の可能性を広げるために自分が持つ権力の全てを駆使して、コスモタウンの創設を全力を注いだ。
娘に全てを受け継がせることが出来ると確信した彼は、娘に自らの権力の全てを受け継がせて、更に夢を広げるために宇宙へと旅立ったのだ……！

「いや、おかしくない……!?」

最上グループ会長兼UGN日本K市支部支部長兼UGN中枢評議会議員。
三足草鞋を履いて、彼女は未来へと向かって歩いている……筈。

　輝黎の能力にちなんで命名されたコードネーム。ノヴァとは新星、つまり〝ヘルメスの新星〟。最新の錬金術師。
　彼女は他に確認されているモルフェウスシンドロームの能力者のように一足飛びに物質を錬成する程の出力を持たない。
　しかし、彼女が加工を手がけたパーツは未来を先取りする革新的なものとなった。
　まるで、そうなることを知っているかのように彼女は優れた製品を生み出すことができる。
　代表的な製品は半導体。これはAI技術を大いに発展させる可能性を秘めたもので、注目の的となっている。
　今は彼女の技術を人の手で再現するための検証実験を最上グループ全体で進めており、技術革新が巻き起こっている。
　尚、本人は超人たちを見慣れすぎているせいで自分がやっていることはそんなに大したことないと思っている。

　輝黎の能力を総称して説明すると、粒子使いという説明が最も近い。
　生態電流レベルの微細な雷や製造のための適切な温度の熱を操るのも、その微細な制御はその全ては粒子の制御に行き着く。
　その力を制御しきるには人間の脳では限界があり、その微細な制御のために強大な力を出すことも出来ない。
　転じて、彼女の力を適切に引き出す〝器〟さえあれば、或いは……。

　輝黎が作り出した最先端自律思考型AI。EXレネゲイドを意図的に感染させた逸品。（秘密兵器：フォルーンスプラウト）
　彼女が生み出したオーバーテクノロジーな半導体を核として組み上げられたこのAIは輝黎の思考と記憶補助、情報解析に用いられている。
　これによって輝黎は思考速度と判断力を向上させて、日々多忙な業務を乗り越えている。外部情報を取得するための躯体としてドローンもあり、輝黎の思考と同調して稼働する。
　その全ては輝黎の能力を拡張するためだけに存在している。もう一人の輝黎とも言うべき存在であるが、そこに自我と呼ぶべきものは存在しない。
　輝黎の粒子制御の能力を拡張し、不可視の盾や結界を張ることや周囲の情報をレーダーのように集積することが可能。輝黎の処理能力を補助しつつ、その範囲を超えない制御装置の役割も兼ねている。