容姿・経歴・その他メモ

経歴

覚醒

オーヴァードに覚醒する以前の鳳王 冠は、帝都大学の或石研究室に所属する優秀な大学院生として重力理論の研究をしていた。
複数の論文を通し、博士論文『時空特異点の生成と制御に関する理論的考察』を書き上げ、博士号の取得が目前に迫ったある日、共同研究をしていた実験物理学者の実験を見学中に実験装置が謎の暴走を起こす。咄嗟に装置に割り込み、大惨事への発展を防いだが、その代償として高エネルギー流に巻き込まれ死亡した――はずだった。
数分後、周囲が事故の報告と対応のため離れている間に意識を取り戻し、混濁した意識のままその場を立ち去ってしまう。これがオーヴァードとしての覚醒であり、彼はそのままUGNに保護された。
後日、この事故の対応に当たったUGNエージェントから、事故の隠蔽にひどく苦労したとの恨み言を聞かされることになった。

UGNエージェントとして

UGNに保護され、自らのオーヴァードとしての能力を自覚した彼は、しかし強い困惑と絶望に直面する。彼がそれまで未来のエネルギー技術の礎となるべく研究していた『特異点の生成と制御』が、バロールの能力によっていとも容易に可能になってしまったのだ。しかも、これを論文として発表することなど望むべくもない――一つには機密事項であり、一つには理論物理学として研究するには属人的に過ぎて一般性に欠け、一つにはこの方法での特異点制御は倫理的に問題が大きすぎるからだ。
しかし、これまで彼が研究してきた"通常の理論物理学の範疇での特異点制御"の研究になど今更戻れるはずもなく、彼はここに至って己の進むべき道を完全に見失ってしまった。
そんな状態の彼を絶望から引き上げたのが二人の人物、テレーズ・ブルムと"｜真の虚珠《ニエンテ・ペルラ》" 七瀬 聖であった。
テレーズは彼に『レネゲイドの存在を組み込んだ重力理論の再構築』という研究課題を示し、「将来、人類とレネゲイド、そしてオーヴァードが平和的に共存する未来が来るかもしれないから」という希望を与えた。
七瀬は鳳王が大学時代によく利用していたアパレルショップの店長であり、UGNエージェントとして再会した後は鳳王の指導役を務めることになった――これが鳳王に『七瀬さんの手綱を握る』という新たな目標を与えることとなった。

戦闘スタイル

鳳王は人を傷つけることを好まず、重力と光によって相手の行動を封じ制圧するスタイルを得意とする。
その緻密かつ大胆な時空制御は、彼曰く「量子重力理論のちょっとした応用」だ。

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