「あと何回、開耶と桜をみれるのかしらね…」
「やめてくれよ母さん。縁起でもないこと言うの…ほら、りんご剥けたよ。前より上手くなったでしょう？」
「あら、本当ね…綺麗に剥けてる。もう私より料理上手なんじゃない？」
「そんなことないよ…父さんはご飯の時なにも言ってくれないし…」
「それならとっても美味しいってことよ？あの人ダメな時はダメな部分ちゃんと言うんですもの。」
「なら、『美味しい』って言ってくれてもいいじゃないか…」
「言わなくっても伝わるからよ」
「言わなきゃ伝わらないよ…あ、ごめんそろそろ塾に行かなきゃ」
「そうなの？たいへんね。体には気をつけて、お父さんと仲良くね？」
「わかってるよ！それじゃあ、また明日ね！」
「ええ、さようなら…」

「ここの桜も今年で見納めかなぁ」
「え？どうして？」
「だって今年は受験じゃん？私たち別々の高校にいっちゃうし、こうして下校中に桜見ながら話すこともなくなるのかなって」
「あー、なるほど…でも、高校に上がっても今ならスマホで連絡取り合えるし、別にそこまで感傷的になる必要ないのでは？」
「このはなくん、風情がないって言われない？」
「いや…初めて言われたな…」
「あっそ！！」
「なんで怒ってるの？」
「べつにー。あ、じゃあわたしこっちだから」
「うん。最近物騒だから気をつけてね。家まで送ろうか？」
「いーいーでーすー！…じゃあ、またね！」
「うん。またね」

「明日でお前も高校生か…荷物の整理は済んだか？」
「うん。それより心配なのは父さんだよ。僕が寮に行ってる間、大丈夫なの？」
「心配ない。お手伝いさんもいることだしな。」
「やっぱりそうなんだ…」
「ん？」
「父さん。あのお手伝いさん…カスミさんと再婚するつもりでしょ？」
「どうしてそれを…」
「やっぱりだ。どうせ僕らのことなんてどうだってよかったんだ！母さんが死んだ時だってこれでカスミさんと結婚できるぐらいに思ってたんでしょ！！」
「お前っ！！」
「っ！！！」
「…滅多なことをいうもんじゃない…」
「いいよ…もう。入学式には一人で行く。」
「…おい。」
「話しかけないで」

はぁーたのしかった♪ただ所詮は猿真似、三文小説なので補足説明
6年前
文字通り6年前、彼が10歳の話です。体の弱い母親が入院し、急逝する前、彼との最後の会話です。このあと彼は塾に行って母親の死に目に立ち会えません。あらかなしい。
1年前
彼が中学3年生。幼馴染の染井芳乃さんと帰っている途中の会話です。もちろんこの後、染井さんは行方不明になります。つまり、最後の会話です。あらまぁ。
二日前
本編開始二日前です。カスミさんって誰よその女！だと思うので説明。彼らも言っていましたがこの家で働いているお手伝いさんです。大切な人を亡くし、意気消沈のお父さんを励ますうちに急接近。もちろんカスミさんに下心はありません。だからお父さんも本気で殴ったんですね。あ、「お前っ！！」「っ！！！」でお父さんは初めて息子を殴りました（パー）。わかりにくいですね。

見た通りのメガネくん。委員長タイプ。
剣道部で県大会に行くぐらいの腕前。勉強もできるので隠れファンが結構いるが（なんなら染井さんに好意寄せられたい。）朴念仁なので一切気づかない。

自身の血液で刀を打つ能力。手に炎を出してそこに手を突っ込んでEEの炎の理やら氷の理やらこねくり回して黒焦げの刀を生成する。それを一振りしたら焦げがハラハラ取れて刀になる。（その焦げカスが桜の花びらみたいに見える）

業物：火燈ノ守(ホデリノカミ)
仄かに橙色を帯びている刀。文字通りの血を吸う妖刀。血液に着火する能力を持つ。血液からできているのでもちろんこの刀も火を帯びる。

真打：桜大刀自ノ神（サクラオオトジノカミ）
仄かに桜色を帯びている刀。以下同文