感情は希薄だが、仲間の安全や無事を祈る様子————優しさとも言う————を見せることがある。元々は支援型のプログラムを受けていたが、第■■号UGNチルドレン拉致監禁事案にて仲間を失ってから白兵戦闘プログラムへと転身した。彼女の魔眼『フェアリーダスト』は黄金色の粉状の群体型であり、劇的な破壊力は無いものの柔軟性を持っている。『フェアリーダスト』を寄り合わせた武器を使用する彼女のスタイルは『影縫い』と呼ばれている。ちなみに玉野椿に少しコツを教えてもらった（非主教官）
UGNチルドレンとして過酷な生活を送ってきたため現実主義者（自称）である。
中学生ほどの頃から学校への潜入調査へ参加したが、まだまだ外の世界には慣れていない。帰国子女というテイで転校するためそんなに周囲の人間は違和感を覚えないのが利点か。
自分を捨てた母親に対して『裏切られた』と感じている。そのため家族…特に母親という概念を理解しにくい。
２年前に桐生嚆矢に手編みのマフラーを贈ろうとしたら、殉職したと連絡が来た。そのため燃やして死後の世界に贈った（日本の文化ではなく、中国か韓国かの文化だがテイラーはアジア圏で一括りにしてしまっていた）

「ピーター・パン」を幼い頃から愛読書としている。メルヘンなモノを求めているわけでなく、子どもたちの立場がUGNチルドレンと重なるから落ち着くのだという。テイラー曰く「火を見ているような気分と似ている」…らしい。また作中のピーターパンに共感を見せるような様子を見せることがある。
（子供たちやピーターパンはその年に見合わず、戦闘技術を有しているようでこの事をテイラーは示しているのだと考察される。またピーターパンへ共感を見せるのは、彼が母親に『裏切られた』と感じているからだと考えられる。詳しいことがうろ覚えなので後日「ピーター・パン」から該当箇所を引用する）

ホームに所属していた頃、チルドレンのケアの一環としてプレイルームでボロボロにされたぬいぐるみや服を直すことをよくやっていた(※1)。かなり裁縫技術が重宝されたため、以降は変装用の服の作成などを行っている。
特にお気に入りだったのが牛とキリンのぬいぐるみで、これはパッチワーク状にしても図鑑で見た姿と同じ姿にできる！と気が楽だったから。他の動物もブチ模様などあるのだが、少なくとも図鑑でみたウサギや猫はブチ模様じゃなかったのでパッチワークで直す時には「元の姿に直せなくてごめんね」と死んだ仲間を思い出して泣いた覚えがある。

※1キュマイラシンドロームのチルドレンが壊したものが主だった。これは他のシンドロームの暴発だと形が残らなかったり修復不可にまで変形することがほとんどだったためでもある。逆に一番楽だったなのがノイマンシンドロームである。これは彼らは布製品をキレイに分解するか、布製品よりも複雑なものに興味を示すためだったからである。

第■■号UGNチルドレン拉致監禁事案（生存者■■名、ロスト■名。実行犯はFHエージェント"■■■■"）（※１）にてテイラー含め複数人のUGNチルドレンがFHの拉致監禁及び拷問を受けた。一般的なオーヴァードへの拷問の例に漏れず、陰湿な方法でリザレクトや侵食率上昇を繰り返させるものであった。当時未熟なUGNチルドレンで合った彼らは上手く抵抗できず、また痛みや恐怖などの耐性ができていなかったため幾らかのUGNチルドレンが衝動に呑まれたと報告を受けている。
最終的にテイラーと親しかったキュマイラのUGNチルドレンが暴走したことで、監禁施設は半壊。待機していたUGNエージェントらに生存していたチルドレンは保護されたが、施設を破壊したキュマイラのUGNチルドレンはジャーム化したとみなされ処理された。

「あの子は、外を知っている子だった。私とは違って元々両親と一緒に暮らしていたけれども、キュマイラシンドロームが強すぎるからってここで保護されることになったの。実際、あの子の力は強かった。でも上手く力を扱えてなかったから服やぬいぐるみをボロボロにして、壊れた物を見て『私はバケモノなんだ』って言ってた。だから全部直して、服を着せてあげた。『あなたは人間なんだよ』って。…あの子は私たちを助けようとして向こうへ行っちゃったんだと信じたい。優しい子だったから。
その後、無力だったから支援型のプログラムから攻撃型への転向申請を出そうと思った時、嚆矢と出会ったの。」

彼女にとって桐生嚆矢は特に大切な存在である。拉致監禁事案の犠牲者となった友人を失って疲弊していたテイラーと出会ったのが嚆矢である。テイラーは金髪などの容姿の違い、内向的な性格などが理由で他のUGNチルドレンからテイラーは距離を置かれやすかったが嚆矢は別であった。
いつしか彼と一緒にいると落ち着くし、彼の安全を祈るようになっていた。