容姿・経歴・その他メモ

物事をすべて天秤で測る、冷酷無比な地獄の鬼神。
雪の上司にして養兄。そして医学の師。
並外れた筋力とその冷たい眼差しから、部下の獄卒に凍氷将軍と密やかに呼ばれている。


我は医者だ。目の前の患者を救おう。
我は補佐官だ。人の生涯を公平に裁こう。

――――そこに情はいらない。そこに愛はいらない。必要なのは、正しく裁くその瞳。正しく助けるその判断。
それを鈍らせる感情など、必要はない。

物事は公平に、慎重に、そして人間への干渉は許されない。

閻魔王は慈悲のあるお方。一度や二度の過干渉であれば目を瞑って下さるだろう。……しかし何事も度合いというのがある。それを超えた暁には。
――いいや、せいぜいそうならぬように己を律して歩もうじゃないか。




我は医者だ、地獄の統括だ、だから大丈夫、大丈夫だ、こんな感情捨て去らねば、公平な判断をせねば、情などいらん。
………………ああ、弟がまた死んだ、生き返った、死んだ、生き返った。
どうして、弟の鼓動が呼吸が警報が鳴り響いてとまった心臓が直線の心電図の線が、頭から離れない、あの時見た引きちぎれた四肢も撃ち抜かれた胸も。どうして、なぜだ、一体弟がなにをしたというんだ。
答えてくれ誰か、なぜ笑っているんだ、なぜ笑っていられるんだ、生きているから良い？死なないんだから？痛くないから？


人は辛い時神に祈るという。なら誰か教えてくれ、神は何に祈ればいい？

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