彼女自身の仕事の一つとして『動画サイトに動画をアップロードする』というものがある。村の雑務の手間賃や子守の代金でも稼いではいるが主な収入源はこれらしい。祖母と孫の二人暮らしではあるが手助けも多いので生活はそこまで問題ではないようだ。
ちなみに、ただの風景動画ではなく村周辺の町や雄大な景色をバックにしたり駆け抜ける、『トリッキング』や『フリーランニング』であるため割とコアなファンが多い。
幼少期に父親に教えられたサバットの型を今でも続けており、動画等でより変化を加えて実用性と華やかさのいいとこどりみたいなスタイルに落ち着いている。
なお、村の男衆の喧嘩を蹴りで強制的に止めるのが仕事の一つらしい。

彼女自身の両親は実のところ、もういない。母親は数年前に病気で亡くなり、父親は10年も前に帰らなくなったと彼女は聞かされている。
ちなみに、母親は村生まれのイタリア人。父親はフランス人でどちらも見事な金髪碧眼だったようだ。
その二人の容貌を受け継いだ彼女自身は童顔の父親似である。ファミリーネームは母方のを名乗っている。

父親は研究者兼ＵＧＮエージェントであり、Ｒ災対が今の形になる前からＲ災害や遺産に関わる調査を続けながら戦い続けたハヌマーン/ノイマンのオーヴァードだった。
貫通力の高いサバットの使い手で、似たような戦い方をするジャンカルロにも先輩としてよくちょっかいをかけていたようだ。
なお、彼は10年前に起きた大きな災害で唯一の被害者として死亡している。
調査中に嫁と子供を作っていたなど一切報告もしておらず、ノーマルだった母子を守るために情報もキッチリと始末していた模様。
故に、彼に子供がいたなどとは本当にＵＧＮの誰も知らないことである。

覚醒後は元々使っていたサバットとトリッキングの組み合わせで、回避しにくく貫通力が高い戦闘スタイルに変化した。
どことなく、ジャンカルロの蹴り技のスタイルをより攻撃的にしたような形にも見えるらしい。シンドロームは確かに一緒。
しかしながら熱と冷気で強制発生した雲が気流で背中を中心に渦巻き、蜃気楼で顔の周りが歪み、纏った炎で手足が隠れるその姿は…どことなく、聖書に書かれている熾天使(セラフィム)を彷彿とさせるようだ。