彼を表すなら、「何もかもが異常」だ。

　例えばディスクリプトロイスとして奇妙な隣人を持つオーヴァードは普通レネゲイドビーイングと共生関係にある。だが、彼の場合あろうことがレネゲイドビーイングを“喰らった"のだ。ゼノスが聞いたらおそらくブチギレ案件だろう。経緯として、1年前彼が三日間行方不明となった。それ以前までは何も問題はない普通に優秀なUGN支部長であった。が、UGNに姿を見せた後シンドロームにウロボロスが加わり、狂気的な発言や行動を見せるようになった。上の人間に対しても形式上丁寧だが見下すところが見られ、人間性を問題視されている。なぜUGNにいるのか謎とよく言われる。しかし、以前より戦闘に関しても他の仕事に関しても優秀さが増しているのだから扱いが非常に困る。
　

　父親は上場企業の社長で、かなりの有名人であった。母親や教師からは父を見習えと言われ育ってきた。かなり厳しい教育の家庭だった。そのなか隙を見て隠れてやってきたゲーム、それが人生すべてを変えた。自分だけの世界、領域でありとあらゆることができた、世界を救うも破滅に導くも自由自在だった。
　およそ19年前、いつものように隠れてゲームをやっていたところ母親に見つかりそうになった。だが、ありえないはずの逃げ道が“見えた”。不思議な体験だったがそれを受け入れその後もその力を使っていった。
　中学のころ、独学で学んだプログラミングを使い、自作のゲームをインターネットに公開したところPV（ページレビュー）の数が大きくなり、自分は才能があるのだと感じた。そんな中すべてがうまく行ってる時だった、学校が化け物ー－ジャームに襲われた。そこで化け物を倒せる力もあると自覚した。UGNに勧誘されるのはすぐだった。
　UGNも、表の世界でもすべてがうまくいった。大学在学中起業しゲームを作り始め、すぐに利益を大きく上げた。レネゲイドの世界が私にインスピレーションを与える。それを膨らませ世界を、領域が創り出す。
　1年前だ、奴が言うには私が創った世界のレネゲイドビーイングらしい。“時空の裂け目”というやつで私を世界に引き込んだらしい。だが、私の支配から離れた上で世界を広げたいのだと。

　その時、自覚し、認識した。私はゲームマスターで、神だ。

　その自覚からか、ウロボロスに覚醒した。
　その世界を喰らって、更に世界を創造してやろう。もう抑える必要はない、見せてやろう、私の世界を。

　神の力を！


　それから私の会社と支部は規模を更に大きくしていった。FHとの抗争に他の支部へ力を貸すことが増えていった。その作戦の1つの時だ。偶然私と彼のターゲットがブッキングしたらしく、先に対象を取られた。本来私達が複数人で当たる相手を一人で仕留めた。素晴らしい力だ。是非とも私のゲーム、それも究極の形でで遊んでもらいたいものだ。


　次は、遺産を奪うゲームだ。そしてBOSSはマスタークラスのFH幹部だ。私のゲームをぶつけて、楽しんでもらおうか。

　領域内で彼のありとあらゆるゲームでの能力を再現する。攻撃では領域内に、彼の思いつく限り、ありとあらゆる大量のゲームキャラを登場させ、敵に襲わせる。

彼はたまに意味不明な単語を話す。以下はその単語の和訳である。

ゲームエリア:領域(主に彼の領域を指す)
モルモット:部下(主に彼の部下を指す)
ゲームオーバー:敗北
ゲームクリア:勝利
ゲームクエスト:依頼