容姿・経歴・その他メモ

概要

幼げな容姿をしたレネゲイドビーイング。
背丈よりも長い黒髪が特徴的。いつも大変ぼんやりとした顔をしている。
愛らしいナリの割には図太く気ままな性格で、天然に傍若無人な狼藉を働くことも。

元々は欧州の深い森の奥で暮らしていたのだが、昔々にやって来た赤坂ヨウコによって連れ出された、らしい。
普段は探偵事務所の応接用ソファで惰眠を貪ったり、テレビや漫画に夢中になったりと人類文明に適応した堕落を甘受している。

探偵事務所の所属だが、労働基準法の対象外なので給金はない。
とんだことだよ。

正体

東欧の吸血鬼、ナハツェーラー。死から蘇り、屍肉を貪って不吉の鐘を鳴らすモノ。
そのように呼ばれていたこともあるが、しかし実際のところ、その正体は判別としない。

敢えて分類をするならば、"怪物"のレネゲイドビーイング。
人跡未踏の森の奥でソレが｜発生《・・》してから、一体どれほどの時間が経ったか誰も知らない。
正体不明の不定形。真っ暗な肉の塊に目玉と牙を無数に備え、手も足もなく蠢くだけの触手塊。
自分が何であるかも知らず、それを考える思考も持たず、ただ木々の合間を徘徊して肉を貪り、夜に鳴く。
既存のどの生態系にも当てはまらない─────あるいは、なにかに成る前の、原初の混沌の欠片。

そうしたモノを、赤坂ヨウコはかつて発見し、名を与えて契約を結んだ。
ナハツェーラーと伝承に準えて畏れられていた"正体不明の怪物"を、名前を与えることで存在を括り、人の理解できる型に落とし込んだのである。
この契約によって正体不明の怪物は"ヨルカ"となり、手に入れた自我とヒトの姿を以て赤坂ヨウコの従僕となった。

ヨルカは現在の自我をそれなりに気に入っており、それを得る契機となったヨウコのことを愛し、親しんでいる。
現在の幼げなヒトガタは他のレネゲイドビーイングと同様に仮初のカタチに過ぎないが、本人なりに大事にしているようだ。
よって真体を明らかにすることはストレスらしく、あまり労働意欲がない。ニートである。
偶に蹴りだされてしぶしぶ働く。契約上、主人には逆らえないのである。

ヨルカ、に字を充てると夜哥と書く。
森を徘徊していた頃に奏でていた｜歌声《鳴き声》は、とても美しいものだったらしい。

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