ハヌマーン・サラマンダーのクロスブリードである。
特にサラマンダーへの適応性が高い。
チルドレン時代は力の制御に失敗しボヤ騒ぎや凍結被害を引き起こしては、管理者や教官にこっぴどく叱られていた。

戦闘方法

ハヌマーンの高速移動能力で、氷の足場を縦横無尽に飛び回り、超スピードで相手に接近し炎や氷をまとった一撃を喰らわせる。

生まれてすぐにオーヴァードに覚醒、FHによって確保された。
両親含め関係者はFHエージェントによって殺害済み。
物心つく前からFHチルドレン養成所で育てられている。
その力量と任務成功率の高さから、最近はエージェントとしての扱いを受けるようになってきた。

「ヒーロー」

オーヴァードの衝動の本質を欲望だとし、例え欲望が破壊願望だろうと体制打破だろうと是とするFH。
その欲望を引き出すためのチルドレン育成方針もまた、当人達の人間性を度外視した狂気的なものである。
陽彩もまた、心身を極限まで削るような訓練を日々受けていた。

しかしある日、突如として訓練所から解放され、様々な娯楽品が置いてある部屋に連れてこられたのち、そこで一日好きに過ごすように伝えられる。
他の皆がゲームやおもちゃに飛びつく中、陽彩の目に飛び込んできたのは壁に設置されたモニター。
そばにいる職員がDVDを起動すると、モニターには悪人や怪物をなぎ倒す「ヒーロー」の姿が映し出された。
弱きを助け、強きをくじく正義の味方。画面の向こうの凛々しい姿に、陽彩はくぎ付けになった。

それぞれ目の前の娯楽に夢中になっているチルドレンを尻目に、いつしか部屋にいた職員たちは姿を消していた。
そして子供たちがその異変に気付きざわめき始めたその時、突如壁の一部が隔壁のように開き、複数のジャームが飛び出した。
言葉を失う周りの子供たちを容赦なく手にかけるジャーム達。その光景を目の当たりにした陽彩の中で、一つの強い欲望が生まれる。

とっても強くて、どんな悪いヤツにも負けない。
画面の中のあの人みたいに、ボクもみんなを守れるようになりたい。

次の標的に爪をかけようとするジャームの前に飛び出し、少年は叫ぶ。
「ヒーロー参上ッ！ボクが相手だ！」


ヒーローになることを目指す彼は、任務でもヒーローのように戦う。
1人でも多くの人を助けるし、任務成功よりもみんなを守ることを優先する。

でも、任務の対象の「悪いヤツ」には容赦しない。
世界を滅ぼそうとする悪人はボクが倒す！

シナリオ後は、あてもないまま燃えカスになったセルに向かう。そこでリーダーと合流して何とかしてもらうことになると思われる。


　ボクは、誰も守れなかった。
　目の前で刺し貫かれたキミのことも。

　「ゲブラー」たちはまた蘇る。すべてを解決するためにはイギリスに向かわなければならない。
　そんなことが、手紙には書いてあった。


　ボクには、まだキミのためにできることがあるのだろうか。



世界は元通りになり、記憶も消えた。

これからも、彼は彼なりの英雄像を信じて生きていくだろう。


次の挫折が訪れるまでは。

ニアと共に過ごしながら、これまで考えもしてこなかった正義に関する疑問に直面している。


　ニアが閉じ込められていた研究所は、“第七使徒”っていう人たちのものらしい。
　あの人たちも、ボクと同じFHの仲間のハズなのに、そのボクを捕まえようとしてきた。
　ひょっとしたら、殺そうとしてたのかもしれない。


　ガラス板越しの、寂しそうな顔。

　夢の中で聞いた、苦しそうな声。


　研究所であんなことをしてたのに、どうして誰も止めなかったの？

　どうしてあのエージェントの人たちは、ボクの話を聞こうともしなかったの？


　ボクがいままで戦ってきたのは、ホントに悪の組織だったの？

　今まで倒してきた“悪いヤツ”は、ホントに悪者だったの？



　ボクは、ホントに正義の味方だったの？