クラスの人気者で共にパラディンのファンだった。
周囲には隠していたが、ノイマンであったためとても頭が良かった。

出会いは校舎の裏でこっそり機械いじりをしていた時。
クラスメイトから機械に強いやつがいるという話を聞いてアダムはやってきた。
そしてヒーローとして戦うための武器とコスチュームを作ってほしいと頼まれる。
最初は訝しんでいたが、何度か話していく内に彼の誠実さと本気度合を感じ、協力することになる。
（協力を申し出た際に傳磁にだけ、自身がオーヴァードであることを明かしてきた。曰く相棒なんだから秘密は無しだとのこと）

そうして完成したスーツと武器で街の悪漢などを相手にヴィジランテじみた事をしていた。
活動の度に装備を調整し、スーツをグレードアップさせていった。
その過程で現スーツにも搭載している、アダムの頭脳を基にしたAIプログラムも組み込んだ。

ひっそりとではあるが、日々活動を重ねていたある日、運悪く強力なヴィランの犯行現場に遭遇してしまう。
傳磁こっそり逃げることを提案するが、アダムは襲われている人を見捨てたら本当のヒーローにはなれない、俺たちコンビなら大丈夫だ！と言って果敢に挑む。
犠牲者を逃がすことには成功したものの、アダムはヴィランの凶刃に倒れてしまう。
足が竦んで逃げれずに親友を目の前で喪った傳磁は過度のストレスからオーヴァードへと覚醒、アーマーの武器を用いて一撃与える。・・・が、本物のヴィランの前では掠り傷ひとつ付けるのがやっとだった。
そして手痛い反撃を食らって意識が朦朧としていたところへヒーローがやってきて傳磁は一命を取り留めた。

次に目を覚ましたのは病院のベッドの上だった。
徐々に鮮明になっていく親友の最期。手には親友が発案しトレードマークとしていたロゴのワッペン。
そして能力が発現したという報告。

しばらくの間不登校にもなり塞ぎ込んでしまっていたが、ある日自室のPCに勝手に電源が入り、とあるニュース映像が再生される。
それはあの時アダムが助けた犠牲者とその家族が「勇敢な少年に助けられました」とコメントをしている映像だった。

それを見て、親友は本物のヒーローになったこと、そして自分にとって本当にヒーローだったことを理解する。
であれば、あの日何も出来なかった自分とは決別をしなければ。
否、先へ進まねば。そう強く心に思った。
それに呼応するかのように、PCで制御していたAIが起動して「戦うのか？」とだけ問うてきた。
本来、戦闘サポート用のプログラムしか組んでいなかったため、そのような意志を持った発言はしないハズのものが。

少年は決意する。
親友が描いた、私利私欲のために力を使う者がいない世界のために。
人々がヴィランの恐怖に晒されずに済むために。
それこそが親友への手向けになるのだと信じて。

普段の彼は目立つことが苦手な奥手なタイプだ。
機械いじりが好きないわゆるナードである。

しかしコスチュームであるアーマーを着ている時は話が別である。

そういった理由でコスチュームを着ている時は一人称を変えている。
警官の時
・一人称：僕
ヒーローの時
・一人称：わたし