容姿・経歴・その他メモ

　　安らぎの青　蒸した緑　残響の黄

　　腔の赤　鉄欄干の丹 鈍壁の紅

　　焦がれるものは一つ
　　澄んだ黒に　明滅の銀が結ぶ　よすがを此の手に


　▼ オニオオハシ　

学名：Ramphastos toco
英名：Toco Toucan
　
全長：約55 - 65センチメートル
体重：約500 - 850グラム

キツツキ目オオハシ科の鳥類。
ブラジル周辺の森や川に生息している。
主食は果実だが、昆虫や鳥の卵も採食するなど食性は多様。
営巣は木の洞。

野生化では警戒心が高く、地面に降りることは殆どない。
5,6羽程度で小さな群れを形成する。

好奇心が強く何にでも興味を持つ。
知能はとても高く、家族と他人を認識している。
温和で、野生でもケンカをすることがない。
また非常に憶病な性格で、驚いたり過剰なストレスがかかると心臓発作を起こす危険性もある。
　
低くガラガラとした鳴き声をしている。
かなり大きい鳴き声で、1km近い距離まで響く。


　▼ 研究員【血衣の男】

こけた頬、曇った眼鏡、血を被った白衣。
非合法組織FH日本支部のレネゲイド研究員だった男。

鳥類に異常な執着を持っていた男は、レネゲイドウイルスを用いて新たな人類を生み出そうとしていた。
優れた知能、知覚を兼ね備え、多くの人類の元へ降り立ち導きの言葉を囁く「使徒」のような存在を。
鳥であり、人間であり、オーヴァードである新人類を。

しかし、その高すぎる理想はあまりにも悪路であり、男の正気は徐々に削がれていった。
小型の鳥類は肉体が耐えられず、大型の鳥類はウイルスに耐えられても男の望む力を得た個体はいなかった。
それでも肉が弾け、血が噴水のように飛び散る研究室で、只々鳥類にレネゲイドウイルスを注入し続けた。

成功体「Toco Toucan06」が誕生した時には、男は既に狂気の沼に沈んでいた。
人の体を得た「Toco Toucan06」の血液とレネゲイドウイルスを混合させたものを自身の肉体に投与した。
結果、全身の汗腺から沸騰した血液が吹き出し、四肢が歪に折れ曲がり、内臓を口から吐き出して絶命した。

ただ翼を持つ鳥に憧れた男の、哀れな男の末路の一端。



　▼大橋トコ【Lightning　Toucan】

オニオオハシのレネゲイドビーイング。
FHの研究員によって、人為的に生み出された。
研究員が死亡したのち、自力で組織を飛び出し逃亡した。

その後、日本には生息していないオニオオハシが郊外の住宅地で相次いで目撃された。
自治体や地元警察らによって捕獲されたが、この個体には「帯電する」という特異な現象が見られた。
このことからオーヴァード／レネゲイドビーイングの可能性が浮上し、UGNに引き渡される。
捕獲が成功したのは「金氏」という刑事によるものであると記す。

度重なる検査や長期観察の結果、攻撃的な様子はなく危険性はないと判断された。
しかしUGN職員、特に研究員には心を開かず施設内の温室で静かに暮らしていた。
度々訪れる金氏には心を開いているらしく、検査や診断の度に呼び出しを食らっていた模様。


現在は、金氏が開いた探偵事務所にて金氏の助手を務めている。
金氏が探偵業に鞍替えする際にスカウトされ、UGNから預かる形で所属している。

人と話すことが得意ではなく、返事をするか、よくて片言でしか会話をしない。
あくまで「オニオオハシ」であるため、ケンカや攻撃するという行為を好まない。
好奇心旺盛で何にでも興味を示すため、金氏が情報収集のキモを伝授している。

オニオオハシであるため「食事」はとても好きである。
果物はもちろんのこと、人の肉体を得てから料理というものを知り、日々新たな食べ物との出会いを楽しみにしている。
一番好きな食べ物は、金氏お手製のフルーツ特盛り。


ミリタリー風な容貌は、金氏が威圧を含めてコーディネートをした。
金氏がいなければ人間社会で生きていくのは、ほぼ不可能だっただろう。

なお、「大橋」という苗字は金氏が彼女の戸籍を取る際に勝手につけたもの。
彼女はこの大橋という名をとても気にっている。

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